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星河の覇皇

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第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その四十五

「だからだ」
「それで、ですね」
「どうしてもですね」
「我々は言えないですね」
「そして言ってはいけないですね」
「表立ってはな、そしてだ」 
 カミュはさらに話した。
「話を戻るが」
「猊下のお暮しですね」
「それは質素ですね」
「非常に」
「そして腰も低いですね」
「神の代理人ですらそうなのだ」
 質素で謙虚だというのだ。
「それでなぜ豪奢な服を着て傲慢か」
「まさに井の中の蛙ですね」
「連合の諺にありますか」
「大海を知らない」
「そうした者達ですね」
「世界は広くだ」
 そしてというのだ。
「神々の世界もだ」
「多くの神々の世界がありますが」
「そのどれもが広大ですね」
「そして深いですね」
「そうしたものですね」
「それがわかっていないからだ」
 それ故にというのだ。
「豪奢に向かいだ」
「そして傲慢である」
「そうなっていますね」
「左様ですね」
「そして大した組織でもないのにだ」
 ここではバチカンの聖ピエトロ寺院を参考にして言っている。
「大神殿の様なだ」
「物々しいものを建てますね」
「即ち建築にも凝る」
「そうなりがちですね」
「カルト教団というものは」
「大抵豪奢な服を着ていたり傲慢な教祖だとだ」 
 そうした者ならというのだ。
「ごく自然にだ」
「その本殿もですね」
「大神殿の様な豪奢なものを建てますね」
「信者から金を掻き集め」
「そのうえで」
「そしてその金についてもだ」
 こちらのこともというのだ。
「実に汚い」
「そこもですね」
「必然的にそうなりますね」
「そして権力も求める」
「まさに欲の亡者の如きですね」
「そうした連中は政治の世界にも介入してきてだ」
 そうしてというのだ。
「そしてだ」
「そのうえで、ですね」
「色々と工作もしてくる」
「ネットでも」
「そうもしてきますね」
「その者達がいるからだ」 
 だからだというのだ。
「私は警戒している、カルト教団の中でも世俗の欲が強い組織はだ」
「警戒すべきですね」
「己の野心を達成する為に動く」
「権力を握る為に」
「それで首相も言われますね」
「今こうして」
「そういうことだ、エウロパにもある」
 そうした宗教団体はというのだ。 
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