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八条学園騒動記

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第七百四十話 スポーツ新聞とタブロイドその六

 自分のスマートフォンであるタブロイドの記事を確認してそうして言った。
「タブロイドって独特のね」
「下劣さと卑しさがあるな」
「偏見と悪意に満ちた」
「相手を貶めることに慣れたな」
「外道さがあるわね」
「悪質なタブロイドと言ったが」
 テンボも自分のスマートフォンでタブロイド紙のネットでの記事を確認している、そのうえで言うのだ。
「かなりの割合でだ」
「そうしたタブロイド多いわね」
「そうだ」
「そうよね、悪意と偏見に満ちていて」
「下品で卑しくてな」
「知性も教養もないわね」
「それでいてだ」
 そうした人間性を疑うに足る要素に満ちていつつというのだ。
「ふんぞり返っている」
「マスコミだから」
「情報を集め独占するだ」
「そうした存在だから」
「権力者と思っていてな」
 マスコミのこの間違った自覚はこの時代でも健在である。
「そしてだ」
「そのうえで」
「傲慢だ」
「余計に酷いってことね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「タブロイドはな」
「こんなのだと本当にね」 
 ジャッキーは真顔で言い切った。
「家族に誇れないわね」
「仕事についてな」
「むしろ何をしているかわかったら」
 家族がだ。
「心底軽蔑するわね」
「犯罪者予備軍とな」
「思われるのがオチね」
「自分の家族にな」
 まさにというのだ。
「そうなる」
「そうよね」
「人の下半身への攻撃も躊躇しない」
 タブロイドというものはというのだ。
「全くな」
「それもね」
「タブロイドの腐りっぷりの根拠の一つだ」
 それになるというのだ。
「まさにな」
「その通りね」
 ジャッキーも頷いた。
「下半身攻撃なんてね」
「論理的な批判とは真逆だ」
「完全な個人攻撃だからね」
「人を貶めたいなら下半身を攻めろ」
 テンボは連合で言われる言葉を出した。
「そうすれば事実でなくてもな」
「攻撃になるのよね」
「そうだ、こうした話は人の頭に残る」
 一旦見聞きすればというのだ。
「その時はな」
「だから効果があるのよね」
「相手の評判は確実に落ちる」
 それが嘘であってもだ。
「そうなるから効果がある」
「そのことは事実ね」
「しかしな」
 それでもとだ、テンボは言った。
「これはかなり汚いやり方だ」
「個人攻撃でね」
「下世話な話だからな」
「滅茶苦茶汚い攻撃方法よね」
「こんな汚いことをする奴はだ」
 それこそというのだ。 
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