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神々の塔

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第五十九話 荒野の宗教その四

「それやとな」
「大変にもなるな」
「ああ、それでな」 
 そうした状況だからだというのだ。
「ほんまな」
「そうした風になったな」
「尚更な」
「そうも考えられるな」
「ああ、しかしやっぱり自然環境がな」 
 中里もこのことを話した、当時のヘブライの地のそれを。
「一番大きかったな」
「そのことは事実やな」
「ああ、妥協も曖昧もなくてな」
「徹底した教えになったな」
「ユダヤ教はな、そしてそこにおる天使さん達も」
 ユダヤ教の世界にというのだ。
「やっぱりな」
「苛烈なとこあるな」
「それでな」
 そのうえでというのだ。
「僕等の相手もするけどな」
「これからな」
「強いで」 
 まさにというのだ。
「あの神霊さん達も」
「容赦なく攻めて来るな」
「そや、戦になったらな」
「天使さんって優しいと思ってたわ」
 綾乃はこうトウェインに話した。
「子供の頃は」
「火を守って教え導いて」
「そうしてくれる存在やてな」
 その様にというのだ。
「思ってたわ」
「そやってんな」
「それが学んでいったら」 
 天使のことを詳しくというのだ。
「そうしたらな」
「正反対やったな」
「めっちゃ厳しくて容赦なくて」
「神罰を下すな」
「ちょっとしたことで」 
 それで以てというのだ。
「そうする存在やってわかって驚いたわ」
「そうなるな」
「キリスト教やとそんなことないけど」
 それでもというのだ。
「ユダヤ教やと」
「厳しいな」
「イスラム教やとまたちゃうけど」
 イスラム教の天使はペリと呼ばれる、そして彼等の呼び名は当然ながらアラビア語読みとなっている。
「ユダヤ教の天使さん達はほんまに厳しいわ」
「それで綾乃ちゃんも驚いたんやな」
「そうなったわ」
 まさにというのだ。
「ほんまに」
「まあ日本人やとそやな」
「天使さんイコール優しいってイメージあるから」
「そやな、しかしな」
「ユダヤ教やとそやねんね」
「そや、それでや」
「厳しくて容赦ないんやね」
 トウェインに対して述べた。
「過酷な環境での教えの世界にいてはるから」
「そや、ただな」
「ただ?」
「この世界やとな」
 ユダヤ教の天使達はとだ、トウェインは話した。
「他の世界の神霊さん達とな」
「別に仲悪くないね」
「普通に付き合ってて」
 交流を行っていてというのだ。
「そしてな」
「世界を護ってるね」
「それぞれの世界があるんや」
 神霊達にもというのだ。 
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