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夢幻水滸伝

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第三百三十五話 ソルトレークシチー攻防戦その四

「破壊するで」
「そうしていきましょう」
「ミニーちゃんも民を巻き込む娘やない」 
 相手の性格も把握して言うのだった。
「そやからな」
「城壁を破壊されるとですね」
「城門もな、そうしてや」
「街の守りをなくせば」
「もう市街地に突入するかな」
「市街地も何もかも攻めますね」
「街自体を消し去ることもや」 
 そうした戦い方もというのだ。
「やろうと思えばな」
「やれますね」
「ああ、ただこれはな」 
 トウェインはサンダーバードに難しい顔で話した、それはどうしても選択したくない選択を語るものだった。
「ほんまにな」
「最後の最後ですね」
「そや、街を村を攻めてな」
「民を犠牲にすることは」
「下の下の下以下や」 
 そうした戦い方だというのだ。
「そもそも城、街を攻めること自体がな」
「出来れば行いたくないですね」
「それえや」
「民を戦に巻き込むことは」
「ほんまにな」 
 それこそというのだ。
「絶対にや」
「避けたいことですね」
「戦は戦うモン同士でやるものでな」
「武器を持たない者は攻めない」
「それが理想や、少なくとも星のモンはな」
 自分達の戦はというのだ。
「そうするもんやさかいな」
「このソルトレークシチーでもですね」
「城壁や城門を壊してな」
「敵の守りを奪いますね」
「まずはそうしよな」
「それからですね」
「ミニーちゃんに降伏勧告や、ホイットマンにもそうしたが」 
 彼とのフェニックスでの戦のことを思い出しつつ話した。
「敵に負けたと思わせる」
「これ以上戦っても無駄だと確信してもらうのですね」
「相手にな、城を攻めるよりもな」
「人にどう思わせるかですね」
「そや、本来は戦をせずにそうすべきやが」 
 それでもというのだ。
「それが出来んとな」
「その時はですね」
「その様に攻めてな」
 そうしてというのだ。
「戦を終わらせるで」
「わかりました」
 サンダーバードは主の言葉に頷きまた雷のブレスを放ってだった。
 そうしてトウェインのミョッルニルと共にソルトレークシチーの城壁や城門を破壊していった。そこにトウェインが率いる軍の空爆や砲撃、術も来てだった。
 街のそうしたものは破壊されていきその守りは完全に崩壊した、ミニーはその状況を見て首を横に振った。
「もうこれ以上はな」
「戦えないですか」
「城壁や城門がここまで破壊されては」
「それでは」
「そや、もうな」
 まさにというのだ。
「戦えんわ、そやからな」
「これで、ですね」
「降伏ですか」
「そうされますか」
「この世界でもこうした時は白旗出すし」
 これがルールになっているのだ。 
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