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金木犀の許嫁

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第四話 同居の準備その二

「あったら危ないでしょ」
「安心して暮らせないわね」
「だからね」
 その為にというのだ。
「そうしたのはね」
「ないのね」
「そうよ、あと夏は涼しくて」
 今度は居心地の話をした。
「冬は暖かいわよ」
「そうなのね」
「冷暖房もしっかりしてるから」
 だからだというのだ。
「ちゃんとね」
「過ごしやすく暮らせるのね」
「そうよ」
 こう娘に話した。
「だから安心してね」
「神戸は夏は涼しいけれど」
「冬は寒いのよね」
 夜空だけでなく真昼も言った。
「だからね」
「冬暖かいとね」
「有り難いわね」
「そのことは、ただね」
 真昼はこうも言った。
「神戸の山沿いだと」
「雪も積もるかもね」
「そうよね、スキーだって出来る位だし」
「そうだしね」
「雪が積もるとね」
「登下校大変かもね」
「まあその時はな」
 父が言ってきた。
「佐京君や白華ちゃんの話を聞くんだ」
「前から住んでるから」
「それでなのね」
「そうだ」
 まさにというのだ。
「だからだ、いいな」
「それじゃあね」
「そうするわね」
 二人もそれならと応えた。
「是非ね」
「その時は」
「大阪と神戸はまた違うからな」
 父はこのことも話した。
「同じ関西にあってもな」
「それでもね」
「また違うわね」
「そうだからな」
 それ故にというのだ。
「雪のこといやもっと言えば」
「他のこともね」
「聞くことね」
「何かとな、二人共教えてやるとか偉そうに言わないしな」
「そんな風じゃないわね」
「どう見てもね」 
 姉妹もそのことはわかった。
「いい子達よ」
「佐京君も白華ちゃんも」
「だからな、聞くんだ」
 何かと、というのだ。
「いいな」
「そうするわね」
「本当にね」
「是非な」
「そうしていってね、それで何かあったら」 
 母は二人の娘達に話した。 
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