仮面ライダーディケイド　本当の自分自身

「スサノオとの戦いに再び」
「それじゃあ次狼」
「わかっている」
　次狼はラモンの言葉に頷いていた。
「ここでもだ」
「僕達はスサノオと戦うことになるんだね」
「わかっていることだ」
　力も言ってきた。
「それはもうな」
「そうだな。それではだ」
　次狼は力に対しても言う。
「俺達も行くぞ」
「うん、じゃあ」
「やるか」
　彼等はすぐにそれぞれの本来の姿に戻った。そのうえで戦闘員達に向かう。そして紅達も変身してだ。戦いの場に向かうのだった。
　その中でだ。マサオが変身したキバが父達に言ってきた。
「戦闘員達は僕と次狼さん達に任せて！」
「そうだ。渡、御前等はだ」
　次狼も彼等に告げる。既にその爪や足で戦闘員達を薙ぎ倒しにかかっている。
「そこにいるジョーカー達を倒せ」
「別の世界のジョーカー達を」
「そうだ、そうしろ」
　まさにそれが彼等のすべき仕事なのだというのだ。
「丁度一人また来たしな」
「ははははは、お久し振りですディケイド」
　十面鬼も出て来たのであった。
「私もまた、です」
「スサノオの軍門に下ったな」
「下ったというと人聞きの悪い」
　笑ってディケイドの今の言葉は否定するのだった。
「私は元々あの方の僕です」
「最初からか」
「そう、この世界の私もまたそうであったように」
　彼もまたこの世界にも存在していたというのである。そしてそれは紛れもない事実であった。
「あの方の僕です」
「そしてだな」
　ここでまた言うディケイドだった。
「貴様だけではないな」
「その通りだ」
　また出て来た者がいた。それは。
　アポロガイストだった。彼も出て来たのである。人間の姿であった。
「私もまた同じだ」
「貴様もこの世界に戻って来たか」
「この世界の私のことも聞いた」
　こう返してきたのだった。
「あの時は聞く時間はなかったがな」
「そうだったのだな」
「そうだ。そして」
　言葉をさらに続けてきた。
「私の花嫁もまたここに呼んできている」
「あの女もか」
「そうだ。出て来るがいい」
「深央さん！？いや、違う」
　紅がそれを見て言った。彼は既にエンペラーフォームになっている。また名護はライジングイクサに、登はダークキバになっている。
「あれは違う世界のクィーンか」
「如何にも」
　その別の世界のクィーンが彼の言葉に応える。
「私はキバの世界のクィーン。この世界の私とはまた違う存在だ」
「貴様も一度死んだ筈だがな」
「我々は何度も蘇る」
「何度もか」
「御前達ライダーがそうであるようにだ」
　ディケイド達と同じであるというのだ。
「スサノオの手によって蘇るのだ」
「何度もだな」
「この世界の我々も同じだ」
　そしてこうも言ってきたのだった。
「それはだ。同じだ」
「それじゃああれかな」
　ディエンドは周りの戦闘員達を次々と蹴りと銃撃で倒しながらクィーンの言葉に応えた。