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星河の覇皇

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第八十五部第五章 北京宣言その四十八

「その実はだ」
「かなり違うということが常ですね」
「連合は千年前の連合と全く違う」
 そうした国家になっているというのだ。
「五百年前とも百年前ともだ」
「国の名前は同じでも」
「そして民主主義国家であることは変わっていないが」
 それでもというのだ。
「その国家としてはな」
「全く違っていますね」
「企業もだ、その名前は同じでもな」
「全く違う国になっていますね」
「これは一度死んで生まれ変わっているか死にながらな」
「生まれ変わっているか」
「どちらかだな、つまりはな」
 キロモトはさらに話した。
「フェニックスの様にだ」
「一度死んで、ですね」
「生まれ変わっている、やはりだ」
「死んでいますね」
「中国の歴史を見るとだ」
 この国のそれも話した。
「王朝が何度も交代しているな」
「易姓革命の国ですから」
「その王朝が衰えてだ」
「滅びその後にですね」
「新しい王朝が生まれていますね」
「それの繰り返しだった、同じ中国でもな」
 それでもというのだ。
「王朝が交代していった」
「滅びそしてまた新たに生まれる」
「まさにフェニックスの様にな」
「そして他の国もですね」
「何度も生まれ変わっている、連合も各国もな」
「そして企業も」
「そうだ、経営者が代わったりしてな」
 国では政権が交代してというのだ。
「そしてだ」
「変わっていって」
「生まれ変わっている、連合では国家の滅亡はないが」
「連合がある限りその国家も存在します」
「どれだけ栄えても衰えてもな」
「その国はあります」
「だが政権交代や時代の変遷の中でだ」
 必然としてあるその中でというのだ。
「生まれ変わっているのだ」
「死んでそうして」
「実はな、だから国家も死んでいる」
「そうなりますね」
「今の連合が何度目かの生かはわからないが」
 それでもというのだ、キロモトはアッチャラーンに自身のその考えを淀みなくかつ確かな口調で話した。
「何度も死んでいる」
「それが現実ですね」
「そういうことだ」
「あらゆるものが滅び死ぬ」
「そうだな、不老不死も不滅もだ」
 そうしたことはというのだ。
「その実はだ」
「存在しませんね」
「何千年もの木もやがては枯れる」
「その後に新しい木が生えても」
「そうして続いてもな」
 それでもというのだ。 
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