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神々の塔

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第五十五話 食事その四

「問題でな」
「僕等も政でな」
「免許制にしてな」
「ギルドで管理を徹底させてな」
「仕事を安定させてな」
 そうしてというのだ。
「悪事もな」
「させん様にしてるな」
「無闇な犠牲も出ん様にな」
「冒険者の命はガム四枚とかな」
 中里は煮えた脛肉を齧りつつ言った。
「言われてたしな」
「我等は煙草吸わんからこの表現は滅多に使わんが」 
 羅はそれでもとだ、中里に応えた。
「煙草三本ともな」
「言われるな」
「どっちにしろ安いな」
「ああ、寿命やないと復活も出来るし」
 このこともあってというのだ。
「ギルドを通じて政で冒険者の管理を徹底させるまでは」
「冒険者はならず者が多くて」
「命は軽かった」
「そうやったな」
 羅は中里のその言葉に頷いた。
「ほんまに」
「そんな中でどう生き残るか」
 中里は芥川と共に煮えた内臓を自分の碗に入れた、そのうえでまた羅に言った。彼が自分の碗に入れた内臓は膵臓の部分であった。
「こうしてや」
「飯を調達出来るかやな」
「今は携行食を買わせてでもクエストに必要と思われるだけ持たせるけどな」
「昔はそんなこともなくてな」
 それでとだ、羅は肝の部分を取って食べながら言った。
「ほんまな」
「飯を調達出来るかどうかがな」
「冒険者にとって一番大事やったな」
「それで何処でもよお眠れる」
「その要素も必要やったな」
「そやったわ、冒険者は強さよりも」
 羅は猪の肝の独特の美味さを楽しみつつ話した。
「その二つがな」
「大事やったわ」
「何よりもな」
「まず生きることや」
 獣やモンスターと戦い勝つよりもというのだ。
「そのことや、それでや」
「我等はな」
「合格やね」
 綾乃は笑って話した。
「それが出来てるさかい」
「そう言ってええな」
 羅は綾乃のその言葉に笑って応えた。
「毎食食えてるさかい」
「そやね」
「今かてやしな」
「お味噌の牡丹鍋食えるし」
「ええな、ほなな」
「食べてこね、残りは」
 今晩食べきれなかった分はというと。
「朝にまたね」
「食うな」
「そうしよね」
 羅に笑顔で話した。
「いつも通り」
「夜に食うて」
「朝は残りを」 
 その分をというのだ。
「食べようね」
「そうしよな」
「それでも残ったお肉や山菜とかは冷凍とかして」
「何でもどれだけでも入る袋に入れてな」
 通称異次元袋と言われている、星の者達の間では何処かの猫型ロボットの四次元ポケットの様だと言われている。 
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