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名探偵は変わり者しかいないのか

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第一章

               名探偵は変わり者しかいないのか
 シェーロック=ホームズはベーカー街の自分の事務所の中で自分のスマートフォンでインターネットで色々な探偵事務所のサイトを観つつ言った。
「僕は変わっているかな」
「今更何を言ってるんだい」
 これがワトソンの返事だった。
「もうコカインはしないがね」
「それでもだね」
「君は随分個性的でだよ」
 それでというのだ。
「かなりだよ」
「変わってるんだね」
「そうだよ」
 こう言うのだった。
「言ったら悪いが奇人変人ともね」
「言える域だね」
「そうだよ」
「成程ね、いや今金田一耕助君の事務所のサイトを観てるんだけれど」
 スマートフォン片手に言った。
「彼もね」
「ああ、日本の探偵のだね」
「変わっているね」
「彼もそうだね」
 ワトソンは否定しなかった。
「事件は解決するけれど」
「僕の様にね」
「今だによれよれの着物に足袋で」
「身なりは無頓着でね」
「仕草も変わってるよ」
「そうだね」
「そして君はブラウン神父と仲がいいけれど」
「あの人は凄いよ」
 ホームズはこの探偵のことを嗤って話した。
「いざ事件になるとね」
「見事解決してみせるね」
「そうだよ」
「そうだね、しかし動きはかなり遅くていつも持っている古い蝙蝠傘はすぐになくして」 
 そうしてというのだ。
「あの人もだよ」
「変わっているね」
「そうだよ、あとネロ=ウルフさんは」
 ワトソンは今度はこの探偵の話をした。
「自分で演出しているというけれど」
「地だよ、この人は」
 ホームズは今度はネロ=ウルフの事務所のサイトを観ている、そこに映っている彼の顔を目にして言うのだった。
「絶対にね」
「そうだね」
「美食家で洋蘭が大好きでね」
「物凄い報酬を取るね」
「そういうのを観たら」
 それならというのだ。
「この人はね」
「地だね、そしてその地がね」 
 これがというのだ。
「凄くね」
「独特だね」
「そうなんだよ」
「まあお付き合いするには色々とね」
「厄介なところもあるね」
「君と同じ位かもね」
 その厄介さのレベルはというのだ。
「若しかしたら」
「僕も厄介だね」
「君もあの人も悪人じゃないけれど」
 それでもというのだ。
「そうだろうね」
「成程ね」
「ただハワイで一緒に仕事をした張さんは」
「チャーリー=張さんだね」
「あの人は色々格言を出すけれど」
 それでもというのだ。 
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