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X ーthe another storyー

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最終話 終幕その十

 地の龍の面々は天の龍の者達の傍に来た、そのうえでまずは封真が妹と一緒にいる彼に対して声をかけた。
「一緒の場所だったな」
「ああ、そうじゃないかと思っていたがな」
「実査にそうなったな」
「そうだな、それじゃあな」
「今からだな」
「少し話すか」
「ああ、飲んで食いながらな」
「そうしよう」
「お兄ちゃんお肉どう?」 
 小鳥も笑顔で言ってきた。
「今ラム焼いてるけれど」
「そちらの肉か」
「どう?」
「お前が言うことだからな」
 優しい笑顔でだ、封真は妹に応えた。
「それじゃあな」
「うん、食べてね」
「そうさせてもらう」
 こう話してだ。
 封真は小鳥から肉を貰い食べた、そしてこう言った。
「美味いな」
「ラムもいいわよね」
「羊もな」
「そうだな」
 神威もラムを食べて言った。
「こちらの肉もな」
「羊って美味しくてカロリーも少なくていいの」 
 小鳥はこの肉のことをさらに話した。
「だからね」
「これからはか」
「私もお料理に使っていくわね」
「これまではしてこなかったな」
「神威ちゃんが嫌いかなって思って」
「俺は特に好き嫌いはない」
 神威ははっきりとした声で答えた。
「だからな」
「気にしなくてなのね」
「何でも作ってくれ」
 こう言うのだった。
「是非な」
「それじゃあね」
「ああ、そして皆で食べよう」
「ラム肉もね」
 三人でこうした話をした、そしてだった。
 庚は丁の前に来た、そうして言ったのだった。
「姉さんも来ていたのね」
「はい」 
 丁は静かな声で答えた。
「連れて来てもらいました」
「それは何よりね」
「最初行くつもりはなかったですが」
「今はどうかしら」
「感謝しています」
 そうだというのだ。
「とても」
「外の世界もいいものでしょ」
「はい、とても」
「確かに姉さんには五感はないわ」
 このことは事実だというのだ。
「けれどね」
「それでも感じることは出来ます」
「姉さんの力でね」
「見聞きして言葉を伝えられて」
「感じることも出来るわね」
「左様です」
「それならよ」 
 車椅子に座る姉の前に立って笑って話す。
「これからもね」
「こうしてですね」
「時々でもね」
 それでもというのだ。 
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