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わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ

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11-3

 4日からは会社も初出勤の日で、挨拶の後、じっちゃんはばっちゃんとふたりで挨拶まわりに出掛けて行った。事務所ではヨッさんが電話番と伝票の整理みたいなのをしていたが、割と時間を持て余しているみたいだった。

「おはよう ヨッさん 暇なんでしょ?」

「おはよう みゅうみゅん」

「ねぇ 休みの間 泉希とデートした?」

「はぁー 昨日 ラグビー観に行きました 花園」

「あっ そうなんだ 泉希と・・・ねぇ 興奮するでしょう?」

「そーでんなぁー けっこう おもろいかなぁー でも、寒かったですわー」

「だろうネ なぁ お昼ご飯 つくったろうか?」

「あっ いや サンドイッチ持って来とるんですわー 気ぃつこうてもろてすんまへんなぁー」

「べつに 気つこぉーたんちゃうけどなー」

 泉希からの電話が鳴って

「なぁ なにしてるん? 暇やろ? フォーメーションの打ち合わせとか せーへん?」

「あっ 昼過ぎに たっ君と会うことになってるねん・・・3時頃 行くわー で ええ?」

 私は、お昼はご飯に朝の残りの味噌汁をかけて、お漬物とでぶっこんで、ニットのキャップと山吹色のダウンを着てマフラーを巻いて公園に向かった。脚はそうでもないのだけど、上のほうは寒さが応えるのだ。去年は感じなかったんだけどなぁー 向こうの冬とはさすがに違うと思っていた。

 たっ君の姿が見えて、手を振りながら駆け寄って行った。

「ふぅーふっうー 寒いね」

「今日は 風邪が無いからそーでもないよ そんなに 全力で走って来んでもええやんか」

「まぁ そやけどな ついな」と、持ってきたタオルハンカチを敷いて座ったら

「大丈夫か? ダウンしか見えないけど 穿いてるのか?」

「心配しないで 穿いてますよーだ」と、ダウンをめくった時、スカートと一緒に中のスパッツも見えてしまった。

「アハー みえてしもーた 黒のスパッツね 残念やったネ 冷えるからな みゅうみゅんはネ 急にオシッコしたなるネン」

「まぁ 女の子って みんな そんなもんやでー」

「そーかな そんなん 気にしたこと無かったからー なぁ 明日から練習やろー 11時からウチ等にグラウンド使わせてくれるんやって そやから、この後、泉希と打ち合わせするんやー」

「あっ そうかー この前みたいなんやー で なんか 恰好ついてたな キャンキャンズ」

「そやでー ウチ等の相手に着いてナ ダミーで」

「あぁ みゅうみゅんの為やったらー 監督がええって言ったらな」

「うん ウチ等 色仕掛けで頼み込む」

「アホっ でも みゅうみゅんは 知らんうちにみんなを抱き込むからなぁー」

「なんか 抱き込むって 微妙な言い方やなー 共感してもらってるんやー」

 その後、泉希ンちに送ってもらって

「あー なんやのー そのーぉ 恰好 完全防備ヤン」

「だってー 寒いって思ったんだものぉー」

「だったら なんも 川っぺらで会うことないヤン」

「でも 他に会うとこ思いつかへんかってんモン お父さんとお母さんは? 留守なん?」

「うん ふたりで ラウンドワンかパチンコか 行った 今日まで、仕事休むんやってー」

 その後、明日と明後日の対外練習に備えてのフォーメーションを二人で色々なパターンを考えていった。それと、美鈴と鈴花をどう使うかだった。美鈴は璃々のかわりに入っても、鈴花の場合は朝陽と比べると格段の差がついてしまうのだ。でも、私達が考えることじゃぁないよね 先生と璃々に任せよってことで終わっていた。

「きのう 泉希 どこに行ったん? うー うー 白状しろ! 裏は取れてるんだぞ」

「ヒッ ヨッさんからぁ? ラグビー観に行った! やっぱり、高校生は違うネ ごっついしさー 突進する子はすごいんだよー」

「そらぁー 男の子ってのもあるしなー で なんか進展あったん?」

「ウチ等 もう そんなんないよー でもな ウチ 短いスカートやったから、膝が寒いんでマフラーで被っていたんよー そしたら、彼が自分のマフラーの半分をウチに巻いて来てなー 彼の手を取って寄っかかってたの 恋人同士みたいやったでー」

「ふぅーん ええ雰囲気やねぇー ヨッさんって そんなんするんやー」

「ほんでな 帰りに韓国風の焼肉屋さんに連れて行ってくれたんやー ホルモンって ウチ 初めて食べたわー それでな 隣同士に座ったんや そしたら、彼は焼けたのをウチのお皿に取ってくれてな ウチはそのうち 彼の脚に手を添えて食べてたん 太腿のところ すごいやろー?」

「もー ええわー 聞いてる こっちが むずむずしてくるわー」

「そー言わんでーぇ こんなん みゅんにしかしゃべられへんヤン もう ひとつ聞いてー 彼もビール飲んでたやんかー ちょっとええ気分になってたんかなぁー 送ってくれた時にな 君は僕には小悪魔みたいなもんだよ 早く 大きくなってくれ だってぇー なぁ それってプロポーズみたいなもんちゃう? ウチ もう ぼぉーとしてしもぉーたわ」 泉希はこのことが自慢したかったんじゃぁないのかなー

「あのなー 泉希の幸せ壊すんちゃうけどな のぼせるのもええ加減にしとかんとー ヨツさんも 酔っぱらってたんちゃうかー 先走りしすぎやでー」

「そんでも ええねん あの時だけでも 幸せやったから」

「もう ほんま ヨッさんのことになったら壊れるんやからぁー 泉希は!」

「あっ そうや ラクビー場でな 朝陽 見たでー あの夏祭りの時の男の子と一緒やった 朝陽はウチのこと気づいてないみたいやったけどー」

「へぇー 朝陽もやるのぉー」

 その夜、紳おじちゃんが昨夜のお泊りから帰って来て

「どう? 楽しかった? きれいなお姉さんの居るとこいったん?」

「あぁ 盛り上がったよ!」

「だからぁー 若い女の人の居るところ行ったの?」

「うっ 何人か居たかなぁー しつこく聞くなよー あっそうだ! 渡来君がな みゅうみゅんのこと気に入ってな あの子は可愛い 可愛いってしきりに言ってたぞー」

「そーなんだ 最初 感じ悪ぅーって思ったけど なかなか ええ奴やんなー」

「みゅうみゅんは そーやって 直ぐに ファンにしてしまうからなぁー まぁ それは 絢ゆずりなのかな」
 
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