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星河の覇皇

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第八十五部第四章 メキシコの思惑その三十五

「身体を鍛えれば」
「健康になりますね」
「傷や病気も癒せば」
 その様にすればというのだ。
「いいですし」
「健康でないならですか」
「なる様に努力する」
「それでは占いでも」
「その場合はお聞きしていました」
 生まれてくる孫が健康的でないと言われた時はというのだ、ドトールはそこかで考えてここに来たのだ。
「そうしていました」
「そうでしたか」
「その時を」
「健康でなくとも」
「そうでした」
「そこで諦められないですね」
 健康でない場合でもというのだ。
「そうなのですね」
「健康でないのなら健康になる」
「そうなりますか」
「はい、ですから」
「そうですか、素晴らしいお考えですね」
「そう言って頂き嬉しいです」
 ドトールは占い師に笑顔で応えた。
「私も」
「そうですか」
「今回の占い嬉しく思います」
「それは何より。ただ」
「ただ?」
「これは無料サービスです」
 この度の占いの代金とはというのだ。
「全く」
「そうなのですか」
「お孫さんの性別です」
「ですからそのことは」
「いえ、占わせてもらいましたし」
 このこともというのだ。
「そしてです」
「無料ですか」
「お客様にとって悪いお話ではないですが」
「無料ならですね」
「お金が必要ないなら」 
 占い師の老婆は微笑んで話した。
「それならどうでしょうか」
「確かに損はないですね」
 ドトールもその言葉に頷いた。
「それなら」
「では」
「お願いします」
 そこまで言うのならとだ、ドトールも頷いた。
「お話して下さい」
「はい、男の子です」
「そうなのですか」
「はい、お孫さんは」
「そうですか」
「産み分けはされていないのですね」
「息子の考えで」
 それでというのだ。
「その様です」
「そうでしたか」
「はい、そして」
「それで、ですね」
「孫の性別は今までは」
「ご存知なかったですか」
「やはり健康かどうかです」
 このことがというのだ。
「ずっと気になっていまして」
「そうでしたか」
「今までは」
「そうだったのですね」
「ですから」
 それでというのだ。 
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