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何それ食えるの

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第七章

「違うか」
「そうよ、お金はね」
「やっぱり大きいな」
「貧乏を甘く見ないことよ」
「いや、だからそれはな」
「言ったら駄目?」
「何か嫌になるだろ」
「それはね、チームカラーが赤で」
「余計に言われるな」
「赤貧ってね」
「だから嫌か」
「本当にね」」
 心から言うのだった。
「そして嫌だからね」
「言うんだな」
「そうよ」
 まさにというのだ。
「私だってね」
「そういうことか」
「しかしね」
 それでもとだ、千佳は寿に告げた。
「カープは諦めないから」
「育成でか」
「強くなって」
 そうしてというのだ。
「あの三連覇の時みたいに」
「黄金時代築くか」
「それは間もなくよ」
「そうかも知れないな」
 寿も否定せずに応えた。
「カープ今年よくやったよ」
「優勝出来なかったけれどね」
「それでもな」
 寿はカープの健闘を讃えて告げた。
「確かに強かった」
「だからなのね」
「また強くなる、そして阪神とな」
「優勝を争うっていうのね」
「負けないぞ」
 今度は強い顔と声で告げた。
「来年もそれからもな」
「再来年も」
「ずっとな」
 それこそというのだ。
「阪神は勝つんだ」
「日本一であり続けるのね」
「アレのアレを果たし続ける」
 こう言うのだった。
「本当にな」
「だからなのね」
「カープにも負けないぞ、フリーエージェントがなくてもな」  
 それでもというのだ。
「阪神は勝つぞ」
「必要ならしても」
「それでもな」
「じゃあカープは出来ないと言っていいけれど」
「それでも強くなるな」
「それで阪神に勝って」
 そうしてというのだ。
「シリーズでパリーグのね」
「フリーエージェントしているチームと戦ってもか」
「勝つわ、まあ巨人はね」
「あそこはもうカスだからな」
「気にしなくていいわね」
「ああはなるまいでな」
 巨人を反面教師にしてというのだ。
「お互いやっていってな」
「優勝競いましょう」
「そうしような」 
 兄妹で話した、そしてだった。
 二人は今はそれぞれの部屋に入って勉強をはじめた、野球の後はそちらだった。自分達のことも頑張るのだった。


何それ食えるの   完


                  2023・12・28 
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