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猫にも優しい犬 

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第二章

「それもかなりな」
「だからなんだ」
「ああ、それでな」
 その為にというのだ。
「この子猫にもな」
「仲よく優しく接してくれるんだね」
「犬も性格は色々だ」
「人間と同じだね」
「それでふわりはな」
 自分達の家族はというのだ。
「凄くな」
「性格がいいんだね」
「優しくてな、気配りや気遣いだってな」
 こうしたこともというのだ。
「ちゃんと出来るな」
「そうした娘で」
「そうさ、だからな」
 それでというのだ。
「これからも安心してな」
「うちの子連れて行けばいいね」
「元々狩猟犬だからちょっとしたことで吠えたけれどな」
「前はだね」
「今は吠えない様に言ったら素直に聞いてくれてな」
 そうしてというのだ。
「滅多に吠えなくなってな」
「それはいいことだね」
「それに絶対に噛まないからな」
「うちの子も安心してか」
「そうしてな」 
 そのうえでというのだ。
「うちに連れて来てくれよ」
「そうさせてもらうね、もうね」
 親戚は楽しそうに遊んでいる二匹を見て温かい笑顔で話した。
「うちの子もふわりが好きになったみたいだし」
「ああ、そうだな」
「もうすっかりな」
 文太も洋介も確かにと答えた。
「仲良くなったな」
「そうなったな」
「それならまたね」
「ああ、その子連れて来てくれよ」
「そうしてくれよ」
「ミンもそれでいいよな」 
 親戚は子猫の名前を呼んで彼に尋ねた。
「これからもずっとここに来たいな」
「ニャア」
「ふわりも優しくしてくれるよな」
「ワン」
 子猫もふわりも鳴いて答えた、親戚の人も文太も洋介もそんな彼等を見て心から優しい笑顔になった。


猫にも優しい犬   完


                  2023・12・23 
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