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イベリス

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第百二十九話 すっきりしてその三

「今はね」
「どんどん熱くなることね」
「そうよ、しっかりと浸かって」
 湯舟にというのだ。
「それでね」
「汗かくことね」
「それで三回か四回入って」
 湯舟にというのだ。
「最後にまた身体洗って」
「終わりね」
「もうその時にはね」
「完全復活よね」
「それで出たら」
 風呂からというのだ。
「お水をね」
「かなり飲むのよね」
「元々二日酔いは水分不足でなるし」
 頭の中の水分が利尿作用がありかつ水分を身体の外に出す効用があるアルコールの過度の摂取によってなるものなのだ。
「だからね」
「お水を飲むことも大事よね」
「そう、それにお風呂で汗かいて」
「汗かいてるし」
「尚更ね、水分をね」
 これをというのだ。
「お風呂から出たら」
「お水飲むのね」
「そうするのよ、冷蔵庫にお茶とかあったら」
「あっ、牛乳あるけれど」
 咲はこちらを話に出した。
「それでもいいわね」
「そう、兎に角ね」
 まさにというのだ。
「水分もね」
「摂ることね」
「そうしてね」 
 そのうえでというのだ。
「そこからもね」
「お水を飲んでもお酒抜けるし」
「いいしね、まあこの調子でお風呂入ってると」
 それならというのだ。
「お風呂でお酒はね」
「完全に抜けるわね」
「そうなって」
 それでというのだ。
「水分補給を行う」
「お風呂に上がってから」
「そうなるわ、それで牛乳ね」
「それ飲む頃には」
「もう二日酔いなんてね」 
 それこそというのだ。
「完全にね」
「なくなってるわね」
「そうなってるわ」
 咲に確かな声で話した。
「もうね」
「そうなのね」
「失恋は他の人への思いやりの元にしても」
 他の人を嗤わない、その様にすることだというのだ。
「けれどね」
「忘れる、克服して乗り越えるもので」
「もうこれだとでしょ」
「うん、お風呂から出て牛乳飲む頃には」
 咲は愛にまさにと答えた。
「完全にそうなってるわ」
「それでいいのよ、こんなのは乗り越えて」
 そしてというのだ。
「糧にする位でないとね」
「駄目ね」
「ずっと引き摺るものじゃないのよ」
「そんなものね」
「だからね」
 それでというのだ。
「ここで咲ちゃんがそうなってることはね」
「いいことね」
「そうよ、すっきりしたなら」
 咲ににこりと笑って話した。 
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