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ドリトル先生とラーメン

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第六幕その六

「よかったんだよ」
「それは本当にそうですね」
「王子に来日を誘われた時に」
「すき焼きを食べましたね」
「あのすき焼きの味にね」
「お醤油を大量に使った」
「その味に魅了されてね」
 そうなってというのです。
「それでだよ」
「よかったですね」
「馴染めてね」
「若しそうじゃなかったら」
「そもそも日本に来ることなんて」
 このこと自体もというのです。
「若しかしたら」
「なかったかも知れないですね」
「あのままずっとイギリスにいて」  
 そうしてというのです。
「そのうえでね」
「あのままですね」
「あの頃もずっと楽しかったけれど」
 それでもというのです。
「けれどね」
「今みたいにはですね」
「物凄くね」
「楽しくなかったですね」
「そうだったよ」
 こう言うのだった。
「本当にね」
「そうでしたね」
「日本はね」
 まさにというのです。
「僕にとってはね」
「運命の国ですね」
「そう言っていいまでにね」
 それこそというのです。
「来ることが出来てね」
「よかった国ですね」
「お食事についてもね」
 まさにというのです。
「そうだよ」
「お口に合って何よりですね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「そうでない人もいるよ」
「そのことは仕方ないですね」
「そうだよ、だからね」
 その為にというのです。
「ラーメンについてもね」
「それぞれですね」
「そうだよ」
 こう言うのでした。
「それぞれの国の味があって」
「それに親しんでいると」
「どうしてもね」
 これがというのです。
「味がね」
「合わなかったりしますね」
「お醤油の味が強くて」
 日本のお料理はというのです。
「味付けが薄くてね」
「脂っ気もですね」
「ないとね」
「そして辛さも足りないですね」
「多くの人達がそう言うね」
「だからですね」
「僕としてはね」
 まさにというのです。
「運がよかったと思うよ」
「そうですか」
「ただね」
「僕達みたいな人達ばかりじゃないですね」
「だからね」
 それでというのです。 
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