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X ーthe another storyー

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第四十五話 属性その十三

「焦らなくても必死になっていましたが」
「今は、ですか」
「安心してかつ落ち着いて」
 そうしてというのだ。
「怪我の回復に専念します」
「そうですか」
「それで、です」
 そのうえでというのだ。
「全治させますので」
「焦ることはですか」
「禁物とです」
 その様にというのだ。
「自分にも言っています」
「そうですか」
「ですから」
「私もですね」
「焦らないで下さいね」
「わかりました」
 そこまで言われてだ、颯姫も頷いた。
「では私も」
「お願いしますね」
「焦らないです」
「その様にお願いします」
「はい、ただ病院には」
 颯姫は遊人にこうも言った。
「絶対に」
「来て頂けますか」
「駄目ですか
「お願いします」
 これが遊人の返事だった。
「それでは」
「わかりました」
 颯姫も頷いた、そしてだった。
 彼女は毎日遊人を見舞い彼の手当てにあたることになった、それと共にビーストの修理も行っていった。
 その頃火煉も入院したが。
「少しね」
「入院されてですか」
「ええ、回復したら」
 征一狼に微笑んで話した。
「その後は」
「退院されて」
「そして」
 そのうえでというのだ。
「また戦えるわ」
「そうですか」
「命に別状はないから」
 全くというのだ。
「安心してね」
「それは何よりですわ」
 空汰も言ってきた、見れば天の龍で戦える者全員がいる。
「ほんまに」
「心配したかしら」
「かなり」
 空汰は否定せずに答えた。
「そうでした」
「そうだったのね」
「若しも」
 まさにというのだ。
「何かあったらと思ったら」
「怖かったです」
 護刃も言って来た、犬鬼も一緒だ。
「それだけで」
「心配をかけたわね、本当に御免なさい」
 火煉はそうした顔になって応えた。
「それは」
「いえお気遣いなく」
 護刃はすぐに応えた。
「そのことは」
「いいのね」
「ご無事ですから」
 それでというのだ。 
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