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ドリトル先生とラーメン

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第一幕その九

「あの漫画はチェーン店や大企業も否定しているね」
「そうそう、何かね」
「いつも小さいお店ばかりだよね」
「そうしたお店も必要だけれど」
「そうしたところ嫌いだね」
「こうしたお店の食べものや企業の商品も美味しいよ」
 そうだというのです。
「だって努力しているからね」
「いつも美味しいものを作ろうとね」
「そして食べてもらおうとね」
「売ってそれで利益を上げる」
「その為にもね」
「そう、利益を上げて何が悪いのか」 
 その行為がというのです。
「その為に努力してね」
「悪くないよね」
「それが生活につながるしね」
「お金がないと生きていけないしね」
「現実として」
「それが否定されるなら」
 それならというのです。
「資本主義社会ではね」
「生きていけないよね」
「そうだよね」
「日本は紛れもなく資本主義社会なんだし」
「それを否定するなら」
「共産主義となるかな、けれどね」 
 それでもというのです。
「共産主義がどうなったか」
「ソ連崩壊したし」
「殆どの国は名前ばかりで実際は資本主義になってるし」
「北朝鮮はああたしね」
「そうだね、あの原作者の人は北朝鮮の組織が出している機関誌にも出ていたし」
 先生はこのことも知っていました。
「どうもね」
「ああ、そうした考えだね」
「だから大企業とか嫌いで」
「文明とか科学とかも嫌いで」
「インスタントラーメンも否定してるんだ」
「そうなのね」
「学生運動の頃の考えのままでね」
 それでというのです。
「ずっといるんだよ」
「ああ、活動家さんだね」
「所謂」
「あの革マル派とか中核派とかいった」
「赤軍派もあったね」
「そうした風な考えの人でね」
 先生は暗いお顔で言いました。
「作品に出ているね」
「ああした人達ってね」
「無茶苦茶だからね」
「あの頃から考え変わってないし」
「とんでもなく偏っているから」
「それであんな作品になっているから」
 だからだというのです。
「僕はね」
「否定的だね」
「それも極めて」
「それでだよね」
「先生も否定しているね」
「そうだよ、反面教師にしているよ」
 そうした形で否定しているというのです。 
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