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暗殺教室 in Hero

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緑谷出久の暗殺教室41 死神の時間

檻から脱出できた一同は3手に別れた。死神を迎え撃つ組とイリーナを救出する組、情報収集をする組だ。

A班

出久、轟、渚、カルマ、茅野、磯貝、前原、岡野、木村、千葉、村松、吉田

B班

岡島、片岡、神崎、倉橋、杉野、中村、速水、三村、矢田

C班

寺坂、奥田、菅谷、竹林、狭間、原、不破、イトナ

死神『聞こえるかなE組の皆。君達がいるのは閉ざされた地下空間だ。外に通じる出口には全て電子ロックがかかっている。ロックを解く鍵キーは僕の眼球の虹彩認証のみ。つまり、君達がここを出るには...僕を倒して電子ロックを開かれる他ないって事だ』
 
轟「なら最初からこの作戦でよかったんだな」
 
死神『実はね。竹林君の爆薬で君達が逃げて嬉しかったよ。これだけの訓練を積んだ殺し屋達を、一度に相手にできる機会は滅多に無い。人質にするだけじゃ勿体ない。未知に大物の前の肩慣らしだ。君達全員に僕の技術を高める相手をしてもらう。期待してるよ。どこからでも殺しにおいで。じゃ』
 
速水「まるでゲーム感覚...」

出久(...奴の姿が分からない...あの時の安心感なんて存在していない...これが世界一の殺し屋...)

出久と轟は死神を迎え撃つ組だ。

出久「...律、監視カメラとかの対処と他のチームに繋がるように」

律『やる気しねぇ〜死神さんに逆らうとかまじありえねえしぃ』

出久「律ぅ!?」

律『働くくらいなら電源落とすっ!』

一同「ハッキングされている!?」

この短時間のハッキング...その分野の技術もあちらの方が格上なのが伺える...

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B班Side

救出組は死神に遭うこともなく先ほどのイリーナがいた部屋にたどり着いた。

それに安心してイリーナを救出した。片岡と杉野がイリーナを抱え、みんなと集合しようと引き返した瞬間、

片岡と杉野は倒れた。そしてそこにはイリーナが1人立っていた...

イリーナ「...6ヶ月くらい眠ってたわ。自分の本来の姿も忘れて。目が覚めたの。カレのお陰よ...さて逝かせてあげるわボーヤ達......最後の授業をしてあげるわガキ共」
 
イリーナは自分達を裏切ったと理解した...そして全員が構えると
 
イリーナ「あっ痛うっ!?裸足で石踏んだぁ...!」

そう言って倒れたので、全員警戒を解いて心配した瞬間...




イリーナは全員の間をすり抜けていた。

麻酔針を全員に打ち込んで...

岡島「ずりぃ......」
 
矢田「弱ったフリするなんて...一瞬心配しちゃったじゃん...」
 
イリーナ「訓練には無かったでしょ?こんな動き。いいことひよっ子共。訓練が良くても結果が出せなきゃいみないの。手段はどうあれ、私はこの場で結果を出し...あんた達は出せなかった経験の差よ。修羅場を踏んだ数が違うと心得なさい」

こうして救出組はイリーナの裏切りにより全滅してしまった......

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同時刻 A班

撃退君は救出組の全滅を知らずに進んでいた。通信機を使えばわかるはずだが、奥の道から圧倒的な殺気を肌で感じて、そっちに気を取られていた。

思わず全員息を呑む。まさかここまで殺気を醸し出しているとは思っていなかった...

そして死神はわざと足音を出していることでさらに恐怖を与えようと遊んでいる...

出久「...来る...!」

轟「先手を取る!!!いくぞ!!」

轟は壁が崩れない程度の氷壁を出して一旦距離を取ろうとしたが、氷壁を出すスピードよりも速く前に出て轟の前に立った。

轟(こいつなんてスピードだ!?)

死神「君は後だ」

そう言って轟をスルーして後ろにいた村松、吉田の2人の背中を肘打ちで仕留めた。

出久(は、反応できなかった...どうやってあの体勢から攻撃に移れるんだよ...!)

死神「殺し屋になって最初に磨いたのは、正面戦闘の技術だった」

次に木村が顎を殴られて気絶。そして奥にいた茅野の腹部に蹴りを入れる。
するとバキバキっ!と音が出る。

死神「肋が折れちゃったか。残りの人質は粗末には使えないな」

出久「っ!!よくもーーっ!!!」

出久は出力15%で死神に回し蹴りを入れようとするが、軽々と避けられ背後に回られた。

出久(やられる!)

死神「君があれのメインだから、後でね」

出久は腕を掴まれ、遠くに投げられる。体勢を立て直して着地するが20mほどの距離ができてしまった。

そこで渚が本物のナイフを右手に死神に歩いていくのがみえた。


先ほどの音は肋が折れた音ではなく、超体育技の防御機能が正しく作動した音である。死神はキレてナイフを出したと思っているだろう。

右手に本物のナイフ、左のポケットにはスタンガンを仕込んでいる。少しでも隙ができたら周りのみんなも攻撃に加わる作戦だ。

心臓の鼓動がはっきりする中一歩ずつ死神に近づいて、猫騙しをしようとナイフを放そうとした瞬間


死神が渚の前で手を叩いた。


その衝撃は渚にとって凄まじく、膝から崩れ落ちた。そして標的を出久と轟以外に。

カルマ(あー...こりゃ無理だ)

目にも止まらない足技で2人以外は気絶してしまった。出久も轟もあまりの技術に動けなかった。わざと自分達はここに立たされているのだ。

死神「クラップスタナー...ロヴロや君のでは単なる猫騙しだ。このスキルにはもう一段階上があるんだよ」

渚(これが...最高の殺し屋...)

渚もついに意識を手放した。

死神「まあこんなところか。さて、この子らを殺されたくなければ、ついてきてほしい部屋があるんだ」

出久「...っ...従うしかない...か」

死神「その通りだよ」

出久と轟はみんなを守るために死神についていくことに...

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原「私たち以外みんなやられたらしい...」

吉田と繋いでいたマイクを聴いて原が残った仲間に伝えた。

寺坂「マジかよ!?あそこには個性使える緑谷も轟もいるんだぞ!?」

ここで竹林が気づいた。どうやらここには大きな空洞があるらしい。そんな罠を自分達に使うのは考えにくい。

つまり殺せんせーを殺せる策がもうあるということだ。

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イリーナ「...あらもう終わったの?」

死神「そっちこそ、君1人でやったんだ」

イリーナ「あんたのいう通りだったわ。やっぱりこの子達と組み価値はない」

死神「そういうこと...世界が違う。この子達が透明な空気を吸っている間、僕らは血煙を吸って生きてきたんだ...だがそれにしてもあっけない、期待はずれだ」

死神はイリーナの元から去ると、すぐさまC班の寺坂達の前にたどり着いた。

死神「ほかの班の全員捕えた。どうする?大人しく捕まるか、戦闘に不向きなそのメンバーで絶望的な戦いに挑むか...」

寺坂「上等だ!イトナやるぞ!」

イトナ「...降伏だ」

イトナは触手を抜いたことで元の身体能力に戻り始めている。昨日できたことが出来なくなった時のことを殺せんせーから学んでいた。

イトナ「戦っても損害が出るだけだ。今日敗北してもいい。いつか勝つまでチャンスを待つ」

イトナの言葉にC班は頷いて、全員が降伏した。

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生徒達全員が同じ鉄格子の牢屋に入れられ、手錠と首輪をつけられた。

倉橋「はぁ〜ビッチ先生に裏切られて悲し〜」

イリーナ「ふんっ」

矢田「ねえ!出久と轟は!?」

死神は再び花屋の顔になり話し始める。

死神「彼らにはプレゼントを渡すように言われたんだ」

カルマ「プレゼント?なにそれ」

死神「君らには関係ないさ。ただ、ちょっとした知り合いに頼まれただけだよ」

カルマ「...ねえあとさ、殺せんせーを殺そうとしているけどさ、そう計算通りいくかな」

死神「奴に関しては情報が不足しているかもしれない、でもたとえ情報不足でも結果を出す。それが世界一の殺し屋だよ」

カルマの挑発にも乗らず、圧倒的な差を見せつける死神。するとタブレットを取り出して操作をし始める。

死神「さて次は烏間先生だ。誘い出して人質に取る。彼を捕えておくとメリットがあるんだ」


寺坂「なあイトナ。あっさり降伏なんて前と変わったな」

イトナ「あの時は1人の殺し屋だった...」


カルマ「ねえあんた計算ちがいしたみたいだよ」

牢屋の外にはいくつかのモニターがあり、それを見た死神は無表情となり

死神「なぜわかった?」


イトナ「今はE組の生徒だ。タコが言った。生徒残せない壁があったのなら、その時は先生の出番です、と」

モニターには烏間と犬の着ぐるみを着た殺せんせーが映っていた。



死神の誤算は殺せんせーがブラジルで試合を見る前に帰ったきたことと、烏間と殺せんせーが2人いることである。

殺せんせーは生徒達の匂いと花屋で扱っていた花の匂いを辿ってきたのだ。殺せんせーは元の姿に着替えて烏間と共に中に入る。

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死神「まいったなかなり予定が狂ってしまった。計画を変えよう、エレベータで所定に位置に来てもらう」

イリーナ「ええ、私の出番ね」

ここで生徒達は先生2人はイリーナの裏切りを知らないことに焦る。しかし無情にも死神達は作戦を始め、エレベーターを使い、下から殺せんせー達のいる場所に。死神はイリーナを人質にしているかのように殺せんせー達の前に現れた。

烏間「お前...この前の花屋...!お前が首謀者か!」

死神「そう、聞いたことはあるかい?死神の名を」

殺せんせー「生徒達もここに?」

死神「そうだよ、はい」

イリーナを烏間の足元らへんに投げ飛ばした。

死神「彼女と生徒全員の首に爆弾をつけた。僕の合図ひとつで爆破できる」

殺せんせー「...人質で脅しただけで私は素直に死ぬとでも?」

殺せんせーは死神の両手にある銃に気をつけていた。しかし予想外のところから触手に対先生用の銃弾が撃ち込まれた。

イリーナの手錠は改造されており、銃が収納されていたのだ。

殺せんせー「どうして...!?」

殺せんせーが動揺したと同時に殺せんせーの足元が開いて、落とし穴に落ちていく。

急な環境変化は苦手である殺せんせーはすぐのは飛べず、なんとか触手を伸ばして上に捕まろうとする。

しかしその触手を死神は正確に撃ち抜く。触手を見切っているのだ。

いくらマッハ20でも、触手を伸ばす際の1mは精々時速600km。この速度なら死神は正確に見切れるのだ。

そのため殺せんせーはなす術がなく、生徒達の同じ牢屋に落とされてしまった。

死神「これさえ決まればもう終わりだ」

死神とイリーナは地下に戻ろうとする。烏間は用無し思われているのか何もしない。なので烏間は死神達を追った。

死神「気に入ってくれたな殺せんせー?君が最期を迎える場だ」

殺せんせー「ここは...みなさん!......緑谷君と轟君は!?」

茅野「2人だけ別室らしいの...」

死神「ここは洪水対策で造った地下放水路さ。密かに僕のアジトと繋げておいた」

死神の作戦はこうだ。

操作室で指示を出せば、近くの川から毎秒200トンの水がここに流れ込む。その水圧で動けなくして、対先生用物質の鉄格子の檻に押し付けてところてん状態する。

烏間「まて!生徒達も殺す気か!!!」

死神「当然さ今更待てない」

烏間「イリーナ!」

イリーナ「......っ...プロとして判断したまでよ...」

殺せんせー「ヌルフフフフ...確かに厄介ですが、ついに私はそれを克服しました!初めて見せますよ...私のとっておきの体内器官を!」

と言って、舌で檻を舐め始めた。

木村「いや確かに初めて見たけど!?」

殺せんせー「消化液でコーティングしています。半日もあればこんな檻」

生徒達「遅えよ!!!」

死神「言っとくけどそれ続けたら生徒達の首輪爆破させるよ」

殺せんせー「えぇそんなぁ!!!」

死神「じゃあ次に緑谷君と轟君のことを教えてあげるよ。そこのモニターを見ようか」

檻の外の複数あるモニターの一つの画面が変わる。


そこには化け物と戦っている出久と轟がいた。

モニターが小さいため見辛い。

しかしそれでも分かるのは、その化け物は体が黒く、ズボンのみ履いている。そして異形型の顔。何より驚くのが脳みそをむき出しになっていることである。


殺せんせー「っ...!!」

速水「なにあれ...!?」

化け物は身体能力が高く、轟の氷を最も簡単に破壊するパワー、出久以上のスピードを持っている。

不破「出久君も轟君もやばいじゃん...!」

モニターで見ている限り出久と轟が圧倒的に不利な状況なのがわかる。

そして出久が化け物に関節を決められて苦しみ始める。

神崎「出久君!!」

イリーナ「...ねえ...私あの化け物のこと聞いてないんだけど?」

死神「君は殺せんせーを捕まえるために協力しているんだ。あれは別の依頼さ」

烏間(イリーナも知らなかったのか!?そもそも誰が奴に依頼を!)

死神「まあちょっと見てみようか。ヒーロー志望の子達の最期を」



数分前、出久達が死神について行った時...

死神「さあここだよ」

死神に連れてこられたのは、広く特に武器など何もない部屋だった。ただ奥には黒い布を被ったナニカが置いてあった。

死神「ここは昔使われていた貯水槽を改造したんだ。じゃああとはアレと宜しくね」

死神は出て行ってドアを閉め、気配が消えてしまう。すると黒い布を被っているナニカが動き始める。その中から黒色の太い両腕が出てきて、黒い布を引き裂いた。

殺せんせー側からはモニターでよく分からなかったが、出久達はそのナニカをはっきり見た。

軍人用のズボンのみを履き、脳みそが剥き出しの化け物がいた。鋭い牙に長い舌で常に涎を垂らしている。目は憎しみを表しているかのようにギョロッとしている。

出久「あれはイトナ君の時にシロが連れてきたロボットに似ている...それにしても随分傷だらけだ..」

出久の言う通り身体中は傷だらけで、特に傷が深そうなのは“両頬にある引っ掻き傷”である。

その傷を見た出久はある人物を思い出す。

轟「緑谷どうした!?」

出久「う、ううん...少し嫌な人を思い出しただけ......(軍人のズボンにあの傷跡......似てるよな......ははっ、何考えてるんだ僕は)」


化け物「ガ...ガ......ガァァァーーーーーっ!!!!!!!」


化け物が亀裂が走るくらいの力で足を踏み込んだ瞬間、出久達の目の前に移動していた。

出久「なっ!?」

轟「くそっ!!」

轟の氷塊で距離を取ろうとしたが、化け物は簡単に氷を砕いて、その衝撃で2人は吹き飛ばされる。

轟「身体能力はあっちの方が上か...!なんて奴だ......それにそもそもあいつは人間なのか...!?」

出久「やるしかない...!超体育着とこのガントレットでなんとか倒す...!」

OFAを20%まで引き上げる出久。超体育着のサポートのおかげでここまで出せるようになった。

出久「ここで大規模な攻撃はできない...轟君は相手の動きを封じるように動いてくれないかな。僕は近接で戦う」

轟「俺の個性じゃどれも大規模になるからな...だがお前が危険になるぞ」

出久「...大丈夫!」

出久は飛び出してガントレットを使い、右腕を化け物に放った。

出久「40%デラウェアスマッシュ!!!」

化け物の腹部に直撃して化け物は数m後退したが、足は地面についたままで今度は出久に襲いかかってきた。

轟「させねぇ!!」

轟が出久前に氷壁を出した。すぐに壊されるのは分かっているがその一瞬の隙で出久は横に飛んで距離を取った。

氷から出てきた化け物の顔に向けて、右足で踵落としをした。

出久「どうだ...!っ!効いてないか!」

顔に直撃したがそれでも化け物は憎悪の目を向けて攻撃を仕掛けてくる。

出久は腕を前で交差させて化け物の拳を受け、そのまま壁まで吹き飛ばされてしまう。

出久「がふっ...!(ガントレットと超体育着のおかげでダメージは少ない...でもどうする...これ以上の出力で戦うとここが崩れちゃうかもしれない...!)」

轟「ならこっちはどうだ!!」

轟が炎を出し、化け物は炎に包まれる。だが火傷一つ負っておらず長い舌を伸ばして轟の足を捕まえた。

「ギャッギャッギャッ!!!」

轟「笑ってんのかてめぇっ!?どわっ!?!?」

そのまま投げ飛ばされ、轟も壁に叩きつけられた。

出久「轟君!!!少し出力を上げて...!こっちを向け!!いくぞーーっ!!」

「ア゛...ア゛ア゛ア゛ア゛!!!」

出久「50%...デトロイト...!」

すると化け物は出久の懐に避け、関節技を決めてきたのだ。

出久(この図体でなんて的確な関節技を!?)

練度の高いその技で出久の首が絞められいく。

出久「がっ...かはっ...!(息が...!!)」

轟「ぜあっ!!!」

轟が出久に当てないように大きな氷を出して化け物と引き離した。

出久「ゴホッ!ゴホッ!...ありがとう...」

轟「礼を言っている場合じゃねえぞ...」

化け物の能力に恐れを感じながら戦いは続く。


 
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