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さかさまの木

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第二章

「サバンナの木を増やすのだ」
「僕達皆で」
「一本ずつ木を植えて」
「そうしていって」
「そのうえで」
「そうだ、いいな」
 サバンナの皆にこう言ってでした。
 その木を渡す日と時間も告げました、そしてその日になると皆は神様のところに集まりました。ですが。
「何とか間に合いましたね」
「ぎりぎりだぞ」
 神様は最後に来たハイエナに呆れた顔で告げました。
「全く。寝坊には気を付けろと言っているのに」
「ですから何とか間に合いました」
「だからいいというのか」
「それで許してくれませんか?」
「仕方ないな」 
 神様もハイエナが必死に謝るので仕方ないなとなりました。
「間に合ったしな」
「いいですか」
「まあいいだろう、しかしそなたは最後だ」
 神様はハイエナにあらためて告げました。
「それはだ」
「仕方ないですか」
「最後に来たのだからな」
 間に合ったことは事実でもというのです。
「それはな」
「そうですか、じゃあ待ちます」
「そうするのだ」
 こうハイエナに告げてでした。
 サバンナの生きものの皆に一本ずつ木を渡してです。
 植えさせてそれでサバンナの木を増やそうとしました、そして最後のハイエナが受け取ったのですが。
 ハイエナは寝坊はしませんでした、ですが。
 もう一つの欠点であるそそっかしさを発揮してしまい。
 神様はハイエナが木を植えたのを見て驚いて言いました。
「待て、そなた逆だぞ」
「逆?」
「木がさかさまだ」
 植えたそれがというのです。
「そうなっているぞ」
「えっ、そうですか?」
「よく見るのだ」
 ハイエナにこうも言います。
「木をな」
「あっ、確かに」 
 ハイエナは言われて見て確かにと頷きました。
「そうなっていますね」
「寝坊はぎりぎりでもそそっかしさはなおらなかったか」
「すいません、じゃあ戻します」
「そうせよ、いや」
 神様はハイエナの言葉に頷き普通に植えさせようとしました、ですが。
 その木の様子を見てです、ハイエナに言いました。 
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