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犬とアシカ

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第二章

「確か」
「そうだよ」
「いや、犬がいて」
 スリムを見て話した。
「そしてね」
「海の犬もだね」
「いるなんてね」
 これはというのだ。
「面白いね」
「うん、しかしね」
「しかし?」
「面白いのはこれだけじゃないんだ」 
 こう友人に言うのだった。
「これがね」
「というと?」
「よく見るんだ」 
「よくって」
「これからのことをね」
「ワンワン」
 グリーンバーはこう言ってだった。
 スリムのリードを外すと彼は尻尾を振ってだった。
 アシカのところに行った、そのうえでアシカと遊びだした。
「ワンワン」
「オゥオゥ」
 アシカも楽しそうに応える、友人はその様子を見て目を丸くさせた。
「これは」
「スリムの友人はね」
「アシカなんだ」
「勿論犬の友達もいるけれどね」
「犬だけじゃなくて」
「アシカともだよ」
 この海の生きものともというのだ。
「友達なんだ」
「そうなんだね」
「この通りね」
「いや、いい子といっても」
 友人は驚いたまま言うのだった。
「まさかね」
「人間や犬だけじゃなくてだね」
「アシカとも友達だなんてね」
「凄いね」
「僕も最初は驚いたよ」 
 グリーンバーもというのだ。
「まさかね」
「こうしてだね」
「アシカとも友達になるなんてね、あの子がここに来ていて」
 そうしてというのだ。
「スリムが尻尾を振って駆け寄って」
「そうしてだね」
「アシカも応えて」
「ここでだね」
「一緒に遊びはじめて」
「友達になったんだね」
「そうなんだ」
 こう友人に話した。
「この子達はね」
「成程ね、いやいいものをね」 
 友人は唸って応えた。
「見せてもらったよ」
「そうだね」
「犬とアシカも」
「陸の犬と海の犬も」
「友達になれるんだね」
「そうだよ」
 まさにというのだ。 
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