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盲目の猫達は幸せを見る

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第三章

 コーの膝の上に来た、そして丸くなったが。
「この娘はいつもです」
「コーさんの膝の上にですか」
「来まして」 
 そうしてというのだ。
「こうしてです」
「丸くなりますね」
「はい」
 そうだというのだ。
「こうしてです」
「そうですか」
「それで撫でると」
 実際にここで頭を撫でた。
「喜んでくれます」
「ニャア」
「この娘も同じです」
「うちの娘達とですね」
「目は見えません」 
 このことは事実だというのだ。
「全く、ですが」
「それでもですね」
「とてもいい娘です」
 こう言うのだった。
「他の子達と同じだけ、ですから」
「愛おしいですね」
「心から」
「そうですよね、目が見えなくても」
 それでもとだ、エリカも応えて言った。
「猫は猫で」
「それで、ですよね」
「家族です」
「そして家族ならですね」
「愛おしいです」
「そうですね、私もです」
 コーは自分もと答えた。
「うちの娘がです」
「可愛いですね」
「ですからこれからも」
 そのスティービーを見て撫でつつ話した。
「一緒にです」
「いますね」
「そうします」
「私達も同じです」
「ニャア」
 ここでスティービーも鳴いた、そしてだった。
 二人はそれぞれの猫のことを話していった、そのうえで映像を制作していった。完成したそれを観た多くの人が心打たれたという。


盲目の猫達は幸せを見る   完


                 2023・10・19 
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