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おぢばにおかえり

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第七十六話 次の日も会ってその二十八

「それがよくなればいいですね」
「そうね、ただあの子かなり潔癖症ね」
「そうですか?」
「だから汗かいたらお風呂入ってるでしょ」
「そういえば」
 言われて私も思いました。
「あの子そうですね」
「夏でも冬でもでしょ」
「そうですね」
「他には手もよく洗ってるしね」
「奇麗好きですか」
「その奇麗好きがね」
 このことがというのです。
「好き嫌いにも影響しているかも知れないわよ」
「汚いものをすぐに奇麗にするのと同じで」
「そう、ほこりを払うこともだけれど」
「そのこと自体はいいことですね」
「けれどそのほこりについて考えずにね」
 悪いことについてというのです。
「ただ嫌って否定することはよくないけれど」
「新一君はそうですね」
「あの子明らかにほこりを嫌うでしょ」
「はい、ほこりは兎に角払って」
 新一君の考えを見るとです。
「つかない様にも考えてますけれど」
「ほこりは否定するだけね」
「もう全力で」
「ほこり自体がどういったものかを考えることもね」
 このこともというのです。
「大事だけれど」
「新一君はそこまで考えていないですね」
「まだね。そこを教えてあげたらね」
「いいですね」
「そうしたら千里ちゃんが尊敬する先輩も嫌わないわ」
 長生先輩もというのです。
「そうなるわ」
「そうですね、新一君先輩のこと物凄く嫌ってますから」
 面と向かって言う位にです。 
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