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仮面ライダー電王 約束の場所

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第四十一章

「そろそろ決めるぜ!」
「決めるの。タイミングはいいの?」
「ああ、バッチリだ!」
 こう良太郎に告げてみせた。
「これでな。まずはこうしてやるんだよ!」
「くっ!」
 ダイアモンドヘッドの鎌を剣で弾き飛ばした。空中を舞いながら見事な動きだった。
「やってくれるじゃないか!」
「生憎だがまだ終わりじゃないんだよ!」
 そのうえでダイアモンドヘッドの肩に蹴りを入れる。しかしそれは攻撃ではなく踏み台としてだ。蹴ったうえで後ろに跳ね返りそれで後方宙返りをして間合いを離したうえで着地したのだった。そこで再び構えに入った。その手には言うまでもなく剣がある。
「俺の必殺技、クライマックスだ!」
「あれだね」
「そうだよ、あれだよ!」
 良太郎に対して答える。
「野郎共、それでいいな!」
「わかってるって、先輩」
「今が決める時や!」
「やっちゃっていいよ」
「さあ、やるがいい」
「わかったぜ!じゃあ俺の必殺技クライマックス!」
 構えたうえで剣に虹色のエネルギーを溜める。今回は五人分だった。
「喰らいやがれーーーーーーーーーーーっ!」
 溜めに溜めたそのエネルギーを放つ。それと同時に桜井のゼロノスもまた牙王に一撃を浴びせて動きを止めたうえで最後の攻撃に入っていた。
「侑斗!あれか!」
「そうだ!やってやる!」
 既に彼はフルチャージに入っていた。
「これでな!受けろ牙王!」
「何っ!」
「俺の最後の攻撃だ!!」
 こう叫ぶとそのフルチャージしたエネルギーを全て牙王に対して放った。それにより身体を大きく後ろへ吹き飛ばしてしまう。だがこの攻撃により牙王は。光に貫かれたのだった。
 ダイアモンドヘッドもまた電王の攻撃を受けていた。しかしそれでも彼はまだ立っていた。はっきりと生きていたのである。
「くうぅ~~~~、何てしぶとい野郎なんだ!」
 モモタロスはまだ立っている彼を見て地団駄を踏む。
「幾ら何でもしぶと過ぎるだろ!」
「それならそれでいいよ」
 だがここで良太郎が彼に言ってきた。
「良太郎、いいのかよ」
「うん、まだこれがあるから」
 こう言ってまたカードを出してそれをベルトに付ける。すると今度はライナーフォームになった。そのうえですぐに攻撃を放った。
「最後だよカイ!」
「野上!」
「君達との戦いはまだ続くけれどそれでも!」
 良太郎は言いながら突撃を仕掛ける。
「ここでの戦いはこれで終わりだよ!」
「うおおおおおおおおおおーーーーーーーーーーーっ!」
 カイの絶叫と共に五つの電車が線路と共に突き抜ける。それが終わった時にようやく。ダイアモンドヘッドは動きを止めたのだった。
「終わったね」
「ああ」
 良太郎と桜井は二人の動きが止まったのを見てようやく変身を解いた。見れば二人もまた変身を解いてその素顔に戻っていた。だがその傷が大きいのは明らかだった。
「やってくれたよな、全く」
「まさかまた敗れるとはな」
「言った筈だよ、君の思い通りにはならないって」
 良太郎は強い言葉でカイと牙王に対して言う。彼の周りにはモモタロスやデネブ達がいる。当然桜井も。
「だから。君は負けたんだ」
「思い通りにはならないか」
「スサノオ、君の思い通りにはね」
「それは俺達がいる限り無理だ」
 桜井も言うのだった。
「絶対にな。何があろうとも」
「まあそれならそれで御前達を倒せばいいんだよな」
 しかしカイはその言葉を聞いても笑うのだった。明らかに瀕死で苦悶の顔であったがそれでも笑っていた。実に不気味な顔になっていた。
「そうだろ?」
「そうだよ。けれど僕達は絶対に負けないから」
「何度倒れても御前達の前にたちはだかってみせる」
 二人の言葉はすぐにカイに返された。
「何度でもな」
「じゃあ。俺も何度も蘇ってみせるさ」
 カイはその苦悶の中でもまた言ってみせた。それができるだけの力が自分にあるとわかっていつつ。そうした意志が出ている言葉であった。
 
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