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絶対にニートじゃない

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第二章

「わかるだろ、うちの叔父さんの」
「慶穂さんだね」
「あの人働いてなくてな」
「ずっと奥さんに食べさせてもらってて」
「それでいつもふんぞり返って偉そうに言うだけでな」
「相談に乗らないで旅行に誘っても断って」
「何しても感謝しなくてな」
 そうした輩でというのだ。
「離婚されたけどな」
「それでも働かなくて」
「ホームレスになってな」
「行方不明だね」
「働いてないとあの人みたいな雰囲気になるんだよ」
 自分達の叔父の様なというのだ。
「けれどお前はそうした雰囲気だからな」
「わかる人はわかるんだね」
「いざという時お金もポンと出すだろ」
 多額をというのだ。
「そうしたことからもな」
「わかるんだね」
「ああ、そうだよ」
 こう弟に言うのだった、そして。
 栄光は兄が帰った後で自宅の近くのスーパーに行った、上下共にジャージ姿にシューズという恰好だったが。
 店の者達は彼を見て話した。
「またお金下ろしてたし」
「時々そのお金で大きな買いものしてくれるし」
「絶対に働いてるな」
「ああ、雰囲気もな」
 英雄が言ったそれもというのだ。
「そんな風だしな」
「あの人働いてるな」
「ちゃんとな」
「働いているとやっぱり違うな」
「お金の使い方に雰囲気が」
「そうしたものが違うからな」
「あの人はニートじゃないぞ」
 こう言うのだった。
「結構稼いでいるだろうしな」
「お金の使い方みたら」
「それも何年もああだしな」
「何の仕事か知らないけれど」
「ニートじゃないのは確かだな」
 こう話した、実際彼は毎月二十万以上は普通に稼いでいた、そのうえで他の在宅ワークもはじめ収入をさらに増やしてだった。
 結婚もした、そんな彼をニートと思うものはもういなかった。働いていることは間違いないと言った。


絶対にニートじゃない   完


                     2023・9・15 
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