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ドリトル先生の落語

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第四幕その八

「しないことだよ」
「そうなんだね」
「お笑いにはこのことも大事かな」
「落語でも漫才でもだね」
「どれでもね、まあ他の人の不幸は蜜の味というのも」
 こうした考えについても言う先生でした。
「よくないけれどね」
「日本のドラマであったね」
「人の不幸は楽しい」
「自分のことでないと」
「それなら」
「うん、そうした考えもね」  
 先生は動物の皆にも言いました。
「よくないよね」
「人の不幸より幸せを笑え」
「喜んでね」
「妬んだりもせず」
「そうしないとね」
「そうも思うよ、ただ本当に自分をネタにすることは」
 このことはというのです。
「やっぱり笑えるし」
「それならいいね」
「他の人をそうするより」
「それならいいよね」
「そうだよ、お笑いは何でもありで」
 それでいてというのです。
「やっていいことと悪いことがある」
「それも大事だね」
「良質なお笑いと悪質なお笑いがある」
「その区分があるね」
「何でもありでいて」
「そういうものでもあるね」
 こうも皆に言う先生でした。
「やっぱり、しかしね」
「しかし?」
「しかしっていうと?」
「何かあるのかな」
「いや、またうちの大学の落語研究会の落語を聞きたくなったよ」
 先生は皆に言いました。
「今ね」
「面白かったからね」
「それでだね」
「先生もそう思うのね」
「また聞きたいって」
「寄席に行って」
「そうしたいと思ったよ」 
 まさにというのです。
「あらためてね」
「うん、皆流石にプロの人程じゃなかったけれど」
「名人と呼ばれる人の足下にも及ばなかったけれど」
「それでもね」
「一生懸命やっていて」
「笑わせよう楽しませようと必死でね」
「よかったよ、だからまた聞きたいよ」
 先生は心から思って言いました。
「本当にね」
「全くだね」
「また寄席行こうね」
「八条大学落語研究会のそれに」
「是非ね」
「そうしようね、あと落語を学ぶことも」
 今度は学者さんとして言う先生でした。
「しようかな」
「それいいね」
「落語を学ぶことも」
「落語は日本文化で」
「日本文化を学ぶことにもなるし」
「それもまたいいね」
「そうだね、僕は学問は楽しむものだと思っているし」
 これが先生の学問への考えです、先生はこう考えてそのうえでいつも学問を行っているのです。様々な分野のそれを。
「それでね」
「それで落語もだね」
「学ぶのね」
「そうするんだね」
「その歴史も長いしね」
 落語のそれもというのです。 
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