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仮面ライダー電王 約束の場所

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第二十五章

「それで五つに分かれてだ」
「じゃあ。ええと」
「俺と天道か?」
 まず加賀美が言ってきた。
「あとあんた達か」
 桜井は矢車と影山を指差す。
「そしてあんたとあんたかな」
 次は風間と神代を指し示す。
「後は四人で」
 田所達だ。
「そんなところか」
「いや、俺は一人でいい」
 しかし天道はこう言ってきた。
「加賀美御前はだ」
「どうしろっていうんだ?」
「桜井侑斗と組め」
 彼の提案はこれだった。
「俺は赤い野上良太郎と組む」
「モモタロスとなんですか」
「そうだ。それでいきたい」
 彼は言った。
「じゃあ剣達に行くのは」
「僕になるね」
 リュウタロスが言ってきた。
「私は四人組とか」
「俺はあの二人やな」
 ジークとキンタロスの相手も決まった。
「それで俺はこの桜井とデネブっていうのとか」
「俺は一人でもいいんだがな」
「侑斗、そういう言い方はよくない」
 またデネブが彼を窘める。
「友達は大事にしないと」
「大事にっていうかさっき知り合ったばかりだぞ」
 桜井もまた言い返す。
「確かに同じライダー同士だがな」
「じゃあ友達だ」
 デネブも負けてはいなかった。
「そうだろう?同じライダーなんだから」8
「ふん、勝手にしろ」
「じゃあそういうことで加賀美さん」
「あ、ああ」
 加賀美は少し引きながらデネブの挨拶を受ける。
「今後共宜しく。これはまたご挨拶に」
「あっ、悪いな」
 デネブが差し出したキャンディーを受け取るのだった。
「何か俺キャンディー貰ってばかりだな」
「侑斗は素直じゃないだけでいい奴なんだ」
 デネブは聞かれてもいないことを言い出した。
「だから宜しくやってくれ」
「まあ悪い奴じゃないみたいだな」
 これはわかるのだった。
「ライダーもかなり問題のある奴多いからな」
「剣崎さんと橘さんですか?」
 良太郎がすぐに出してきた名前はその二人だった。
「御二人共かなり」
「あの二人はまた特別だろ」
 桜井が突っ込みを入れる。
「この前だってイマジンに騙されて変なふうになっていただろうが」
「あの二人だけ?」
 コハナはそれには懐疑的な目を向けるのだった。今の桜井の言葉に。
「相川さんも騙され易いけれど」
「睦月君もね。一番騙されにくいけれど」
 ハナも四人のことは知っていた。人間として悪い印象は受けないのだが。
「それでもね」
「あの四人はまた別だよ」
「御前もな」
 加賀美に天道が述べる。
「あまりにも騙され易いぞ」
「俺もか」
「確かにライダーの中には問題のある者も多い」
 これは天道も言うところだった。
「草加雅人に北岡秀一といいな」
「あの二人もいたか」
「そうだ。浅倉威にしろな」
 ライダーも様々というわけだ。
「本来ならば野獣だ」
「野獣ですか」
「そうだ。あの牙王にしろ」
 天道が次に名前を出したのは牙王だった。
「ライダーだ。ライダーは一歩間違えれば誤った力になる」
「誤った力ですか」
「そうだ。誤った力だ」
 また言うのだった。
「それにより一度破滅した者も多い。それを忘れるな」
「はい」
「それでは。そろそろだ」
 丁度言ったその時だった。
「着きましたよ」
「三十六年前です」
 オーナーが言ってきた。笑顔で。
 
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