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イベリス

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第百十三話 本格的な秋その十二

「そんな人は」
「心が悪過ぎたら」
「どうしようもないから」
「それでね」
 同級生は言った。
「そんな人はなのね」
「もうね」
 咲はそれこそという口調で話した。
「人間ではね」
「どうしようもないの」
「神様仏様なら」
 そうした存在ならというのだ。
「救えてもね」
「人にはなのね」
「今のお話した人どうしても変わってないでしょ」
「悪いままでね」
 同級生も否定しなかった。
「奥さんに逃げられてもホームレスになっても」
「その前で天理教の方でお世話になってもね」
「もう何してもね」
「もうどうしようもないままね」
 そう言っていいレベルでというのだ。
「変わってないでしょ」
「そうした人はなのね」
「人が何を言っても何をしても
 それでもというのだ。
「全くね」
「変わらないのね」
「それでね」 
 そのうえでというのだ。
「破滅するのよ、ただこの人は」
「生活保護よね」
「何か相当ずるい人で」
 その輩のその一面も話した、聞いたそれを。
「親や親戚のご機嫌取ったりお財布落としたとか嘘言って」
「お金貰ったり?」
「お仕事や幼児を適当な理由言ってさぼって」
「そうしたことも酷いわね」
「それでね」
「生活保護も貰ったのね」
「何か市町村や区によってね」
 行政の場所によってというのだ。
「生活保護受けやすいらしくて」
「その人そうしたところに行ってなの」
「何か天理教の人に最後にお世話してもらったお仕事でお金ある程度溜めて」
「また辞めてなのね」
「何かお仕事もやって辞めて失業保険が切れそうになったらまたやる」
「その繰り返しね」
「それで生きて来て」
 そしてというのだ。
「そうしたこともね」
「知識得てなのね」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「そうしたところに行って」
「生活保護貰ってなの」 
「生きてるみたいよ」
「それで感謝しないで尊大で図々しくてなのね」
「そんな人だから」
 それでというのだ。
「もうね」
「救われないのね」
「それでこんな人に生活保護なんてね」
「行き渡るべきじゃないわね」
「どう見ても反省しないし感謝しないし」
 そうしたことが一切なくというのだ。
「誰かの為にも何もしないし」
「しかも文句ばかりね」
「おまけにずるいから」
「いいところないわね」
「そう思うわ。お話聞いてね」
 咲は実際にと答えた、同級生と一緒に話す顔は嫌なものを見て語るという顔になってそのうえで言うのだった。 
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