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ドリトル先生の落語

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第二幕その四

「今のお笑いの人の中にはね」
「嫌われる人とかいて」
「お笑いに真剣じゃない人がいたりする」
「そしてテレビに出て有名になることばかり考えて」
「笑わせるんじゃないんだね」
「そうだよ、今お話した落語家さんは」
 自称野球通のです。
「本当にお顔をテレビとか観ただけで本気で怒る人いるから」
「それはまた極端だね」
「滅茶苦茶嫌われてるね」
「そんなに嫌われる人なんだ」
「相当性格悪いんだね」
「生き方はお顔、人相に出るというけれど」
 先生はこのことからもお話しました。
「あの落語家さんの人相は」
「ああ、物凄く悪いですね」
 トミーもまさにと答えました。
「さっき僕嫌そうって言いましたけれど」
「人を笑わせる人の人相じゃないね」
「権力とか権威とかに媚びて生きてきて」
「自分より下と見た人を馬鹿にしてきたね」
「そんな人生を歩んできた人のお顔ですね」
「ああした人は清潔なことなんてね」
 世の中のというのです。
「一切ね」
「無縁だったんですね」
「そんな人生を歩んできたんだよ」
「そうなんですね」
「人間そんな人生を歩んだら駄目だよ」 
 先生は心から述べました。
「幾らお金があって立場が出来ても」
「嫌われるだけですね」
「そうだよ、そして最後はね」
「ああしてですね」
「お仕事自体がなくなって」
 そうしてというのです。
「誰からもね」
「助けてもらえなくなりますね」
「何もなくなるよ」
「そして寂しくですね」
「余生を過ごすことになるよ」
 そうなるというのです。
「ああした人はね」
「全部自業自得ですね」
「そうだよ」
 まさにという返事でした。
「ああした人はお笑い以前だよ」
「最早ですね」
「お顔を観ただけで本気で怒られるなら」
 それ位嫌われるならというのです。
「芸を観てもらえないですしね」
「その前にお顔観たくないですからね」
「そんなのは論外だよ」 
 お笑い以前だというのです。
「本当にね」
「お笑いは嫌われたら終わりだね」
「もう芸以前だね」
「その辺り俳優さんや女優さんより厳しいわね」
「どうにも」
「そう言われたら」
「そうなんだ、面白いはいい要素で」
 先生は皆にもお話しました。
「そこにはね」
「嫌われないだね」
「そのことも大事だね」
「嫌われることをしないで」
「好かれることだね」
「しかも性格って顔にも出るね」 
 人相にもというのです。
「横山やすしさんは破天荒でもね」
「人相悪くなかったね」
「実際目も暖かかったし」
「そうした人だったから」
「嫌われてもいなかったんだ」
「問題ばかり起こして漫才が出来なくなってね」
 そうしてというのです。 
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