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ドリトル先生の落語

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第二幕その一

                第二幕  大学の落語研究会
 ユーチューブの動画で昭和の漫才の舞台を観てです、先生はトミーに対してこんなことを言いました。
「いや、面白いね」
「昔の漫才はですか」
「うん、笑わせようってね」
 その様にというのです。
「本気で思ってね」
「漫才をしていますね」
「舞台でね」 
 そちらでというのです。
「本気でやってるよ」
「だから面白いんですね」
「そうなんだ、お笑いに命を賭けると言うと」
 先生は自宅の居間でちゃぶ台の前に座って観ながら言うのでした。
「大袈裟かも知れないけれど」
「それでもですね」
「全力でね」
「お笑いをやったら」
「その人達の技量があっても」
 今は二人の漫才です、それで人達と言ったのです。
「やっぱりね」
「気迫があって」
「本気だとね」
「面白いんですね」
「それに最初は技量が備わってなくても」
 それでもというのです。
「後でね」
「備わっていきますね」
「お笑い、漫才や落語のね」
「練習をしますね」
「そうするからね」
「技量も上がっていきますね」
「そうだよ、それこそね」
 まさにというのでした。
「寸暇を惜しむ位のね」
「練習をして」
「そしてね」
 その結果というのです。
「技量もね」
「上がっていきますね」
「そうだよ、次第にね」
「よくなっていきますね」
「うん、けれどね」
 それでもというのでした。
「笑わせるっていうね」
「気がないとですね」
「練習をしてもね」
「身が入っていなくて」
「それでね」
 そうした風でというのです。
「よくならないんだ」
「練習もやる気あってですね」
「そうであってこそね」
 まさにというのです。
「よくなるんだ」
「そういうことですね」
「それがないから」
「今のお笑いはですね」
「駄目だよ、それにね」
 先生は首を傾げさせてこうもお話しました。
「ほら、しゃもじを持って他の人のお家に上がり込んでご飯を貪る」
「あの嫌そうなお顔の落語家さんですね」
「あの人は嫌われてるね」
「特に野球ファンの人達に」
「そうだよ、あの人は野球のことで知ったかぶりして」
「自分が応援するチーム以外のチーム自体を馬鹿にしていますね」
「球界で問題があっても」
 そうした時もというのです。
「自分が応援するチームの太鼓持ちでね」
「他のチーム、選手もファンの人達も馬鹿にするので」
「だからね」
 それでというのです。 
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