夢幻水滸伝

「今は、それでは」
「はい、守りをさらに固め」
「そして敵を防ぐことですね」
「そのうえで敵の士気が落ちる」
「それを待ちますね」
「そうしましょう」　
　是非にと言ってそうしてだった。
　三人は今はそれぞれの街を守ることにした、インディアナポリスもデトロイトも敵の攻撃を凌がんとしていた。
　その状況を見てだ、メルヴィルは言った。彼はまだ軍の主力をオハイオ州の南部に置きそこで軍全体の整備と補給を行わせている。
「さて、これからどう攻めるかやが」
「敵軍はインディアナポリスとデトロイトを固めていますね」
　ボームが言ってきた。
「そうしてきていますね」
「ああ、そやからな」９８
　メルヴィルはボームに応えて話した。
「ここはな」
「その二つを街をどないするか」
「それが大事ですね」
「そやからな」
　そう考えるからだというのだ。
「ここはな」
「どうしますか」
「自分とエミリーちゃんは二十万率いてオハイオの北に戻ってや」
「そちらに展開している十万の軍と合流して」
「そしてや」
　そのうえでというのだ。
「デトロイトにな」
「向かうのですね」
「陸からな、敵は二つの街に守りを集中させていてな」
「守りを固めていますね」
「どっちも要地や」
　この度の戦そして五大湖側にとってはというのだ。
「この二つの街はどうしてもや」
「戦になりますね」
「そや、こっちも攻めなあかん」
「そやからですね」
「自分とエミリーちゃんもデトロイトに向かってもらってや」
「攻め落とすのですね」
「そうしてもらうで」
　ボームに顔を向けて話した。
「是非な」
「わかりました」
「そうさせてもらいます」　
　ボームだけでなくエミリーも応えた。
「それではです」
「これよりあちらに向かわせてもらいます」
「そうしてもらうで、そしてわしと他の面々でや」
　メルヴィルはさらに話した。
「インディアナポリスを攻めるで」
「そうしますね」
　フォークナーが応えた。
「これより」
「そや、あの街を攻めてな」
　そうしてというのだ。
「そのうえでな」
「あの街を攻略しますね」
「ここでインディアナポリスとデトロイトを攻め落としたらな」
「敵はほんま後がないですね」
「そうなるさかいな」
　だからだというのだ。
「ここはな」
「敵軍をですね」
「そのまま攻めてくで」
「わかりました、ほなです」
　フォークナーはメルヴィルの話に頷いた、そのうえで話した。
「インディアナポリスまで」
「七十万の軍勢でな」
「進軍しますね」
「そうするで、ただ敵軍は線路を破壊してる」
　メルヴィルはこのことも話した。
「そやからな」
「線路の修復もですね」
「進めるで、線路があれば」
「鉄道を動かせるので」
「移動も輸送も楽になる」
「そうですね」
「そやからな」
　その為にというのだ。