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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百九十六話 奪還 その3

第三百九十六話 奪還 その3
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

山に億平テシコの死体を遺棄し終えた俺と尻澤エリコは車に乗って、潜伏先のアパートに向かう。
移動の途中にパトカーとすれ違ったが、特に何事もなく、俺と尻澤はアパートにたどり着くことができた。
潜伏先のアパートでは大きな地図を中心に、紅軍連合のメンバーたちが作戦会議をしていた。
倉都てつおが帰宅直後の俺たちに、作戦会議の内容を説明する。
「先程、電話で信重フサカから連絡があった。内容は、『各地に潜伏中の紅軍連合のメンバーは明日の22時にアズマ山に侵入、合流することなく、そのまま各班の自由にAZUMA山荘周辺の土に埋めた武器の回収を開始せよ』とのことだ、わかるか?」
「22時って、つまり夜の10時か...」
「ああ、数的に圧倒的な不利な俺たちが目的を達成するなら、夜戦しかない」
「ユイナの回収は命令には含まれていないのか?」
「ああ、まぁ、信重フサカにしてみれば、ユイナ一人の命より、武器の回収が最優先なんだろう、それにこれだけ時間が経った後では...」
「わかった。それで、俺たちはどのポイントから山に侵入すればいいんだ?」
「俺たちは明日の早朝に、アズマ山と地続きになっている、『ミムラ山』を登る。それでミムラから直接アズマ山に向かう」
「なるほど、アズマ山の周囲がジエータイとケーサツに包囲されてダメなら、隣のミムラ山からアズマ山に侵入すればいいってことか」
「ああ、だが現在潜伏中の別の班も、俺たちと同じ考えにたどり着くだろう、だから俺たちはあえて登山が困難な山頂付近の沿って、アズマ山に侵入する」
石川ユニが不満の言葉を漏らす。
「山頂付近の登山では足場の安全性は保証できないわ、転んだりしたら最悪、死んでしまうかもしれない」
「だからこそだよ、足場が不安定だからこそ、日の明るい早朝に行動を開始する。それに登山は多かれ少なかれ、命懸けだ。アズマ山に侵入するとなれば、クマとの遭遇もありえる」
尻澤は疑問を口にする。
「なんか作戦内容があっさりしすぎてませんか?どうしてあらかじめ入念な計画を立てて侵入ポイントを決めておかないんですか?侵入のタイミングやポイントをしっかり決めておけば、複数のグル―プで連携して、ケーサツやジエータイをかく乱して、その隙に別のグループで武器の回収が行えるじゃないですか」
倉都てつおが尻澤エリコの質問に答える。
「その通りだよ、尻澤の疑問は正しい、でも正しすぎるのが問題なんだ、わかるか?」
「言っている意味がわかりません」
「尻澤、お前は今日、エーイチロウと山に何を捨ててきた?」
「あっ、そういうことか...!作戦開始までに裏切り者が出れば、裏切り者が自分の罪を軽くするために、作戦内容をケーサツに売るかもしれない...!」
「正解だ。実際、別の潜伏先でも裏切り者や脱走者が何人か出たらしい、だから信重フサカは、今回の作戦内容をケーサツに売られても作戦に支障が出ない内容にした、わかるか?」
確かにそういわれてみれば、俺がこのアパートに来てからもう、メンバーが3人死んでいる。
案堂ユーコ。
子島ルルコ。
億平テシコ。
俺が原子力発電所で起きた、広末シューイチ・鳥羽リョーコ・労速ジュンの痴情のもつれをみんなの前で話さなければ、あんなことにはならなかったかもしれない。
倉都テツオがすぐにみんなに指示を出す。
「よし、メンバーは皆、AZUMA山の初めて登った時と同じ準備をしておいてくれ、準備が出来次第、明日の早朝に備えて就寝。既存のメンバーは脱走と裏切り対策に交代で見張り役をするように、俺はレンタカーの用意と新メンバーの使う登山グッズを買ってくる、わかるか?」
倉都テツオはそう言ってアパートを出た。
日加リュージが提案する。
「じゃあ、最初の見張り役は俺がするよ、2時間後に他のやつに任せる」
ブリドカットゾーラまさよしが挙手をする。
「じゃあ、次は僕がやります」
石川ユニが提案する。
「じゃあ、その次は私、3時間、見張りを担当させてもらうわ」
俺は疑問を3人にぶつける。
「2、2、3で、7時間か、じゃあ、俺はいつ見張りをすればいいんだよ?」
石川ユニが答える。
「エーイチロウ君は、山とアパートを行ったり来たりで疲れてるでしょ、見張りは私と日加とブリドカットゾーラに任せて、しっかり休みなさい」
「ありがとう、正直助かるよ...」
俺は布団をアパートの隅に敷いて、その上に横になる。
だいぶ疲れていたのか、すぐに睡魔に襲われて、眠りに入れる。
明日は作戦の日。

次回予告 奪還 その4

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
『鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤鬤
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後書き
次回もお楽しみに 
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