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おぢばにおかえり

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第七十六話 次の日も会ってその四

「そうした時はお願いね」
「絶対に離さないですから」
 新一君もというのです。
「本当に」
「そうして逃げるのね」
「そうです、喧嘩は弱くても」
 それでもというのです。
「僕は脚がありますから」
「それで逃げるのね」
「そうします、自転車があったらそれに乗って」
 そうしてというのです。
「先輩と一緒にです」
「逃げるのね」
「そうしますんで」
 だからだというのです。
「安心して下さい」
「ええ、お願いね」 
 私も応えました。
「それでね」
「それじゃあ」
「喧嘩は弱くていいんだよ」
 白石さんがここでこう言ってくれました。
「別にね」
「私もそれは同意です」
「そうだね、千里ちゃんも」
「喧嘩って暴力ですよね」
「まさにね」
 その通りとです、白石さんも答えてくれました。
「それ意外の何者でもないよ」
「そうですよね」
「暴力で解決することなんてね」
「何でもないですよね」
「そうだよ、碌なことじゃないよ」
 例え解決してもです。
「そんなものだよ」
「本当にそうですね」
「僕もそう思っていまして。暴力ってそこに理性とか法律とかないんで」
 新一君がまた言ってきました。
「僕は否定してるんです、かっとなっても」
「それでもなのね」
「手をあげたり罵ったりしたら駄目ですよね」
「その通りよ」
「おばちゃんとポポちゃんにも言われて」
 お二人にもというのです。 
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