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夢幻水滸伝

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第三百八話 ケンタッキー州占領その十六

「ゲリラ戦術に使う戦力」
「その触手が動く前にですね」
「頭をな」 
 敵のそれをというのだ。
「叩くで」
「そうですか、では」
「陸と空の戦力を総動員や」
 メルヴィルは強い声で言った。
「そうしてな」
「戦いますか」
「この度はな、ええな」
「それでは」
「ああ、やってくで」
「具体的なやり方はどういったものでしょうか」 
 ボームは自信に満ちた声で言うメルヴィルに問うた。
「それで」
「それな、ちょっと詳しい話をしたいさかいな」
 メルヴィルは今度は真剣な声で話した。
「集まってくれるか」
「ワテクシとエミリーさんが」
「そや、一時でもな」
「然るべき場所に集まって」
「それで軍議を開いてな」
「そこで、ですね」
「話したい」
 こう言うのだった。
「そうしてええか」
「ワテクシはそれでええです」
 ボームは即座に答えた。
「ではあとは」
「ああ、エミリーちゃんにも話してくれるな」
「そうします」
「それでわしもこっちにおるモンにな」
 共に軍を聞いている星の者達にというのだ。
「話すからな」
「そのうえで、ですね」
「今回どうするか」
「そのことをですね」
「話すな」
「それでは」
 一旦貝殻での連絡を終えてだった、メルヴィルは仲間達に一旦然るべき街に集まってそこで今回の戦のやり方を話したいと提案した。
 そこでだ、彼は彼等の拠点であるニューヨークに一旦術で戻ろうと話すと反対する者はいなかった。それでボームにも話すと。
「ではニューヨークにです」
「今すぐ集まってな」
「そこでお話しますね」
「ああ、そうしてな」
 そのうえでというのだ。
「戦っていこうな」
「それでは」
「また言うが頭や」
「頭を潰すとですね」
「敵はな」
 対する彼等はというのだ。
「ゲリラ戦術もや」
「出来へんですか」
「そしてこっちが勝てる」
 そうなるというのだ。
「確実にな」
「そうですか」
「そや、幾ら厄介な戦術でもな」
「対策はありますか」
「どんなものでもな」
 こう言うのだった。
「今回はそれをやる」
「そうなのですね」
「ほな今からな」
「再び戦いますね」
「そうするで」
 強い声で言ってだった。
 メルヴィルはボームとの貝殻での話を終えてニューヨークに向かうのだった。


第三百八話   完


                    2023・6・1 
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