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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉~戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる‼~

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第三百八十七話 反撃 その1

第三百八十七話 反撃 その1
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

ブリドカットゾーラまさよしに理不尽な理由で殺されてしまった案堂ユーコ。
紅軍連合のリーダー倉都テツオとブリドカットゾーラまさよしは付近の山中に案堂ユーコの死体を埋めに行くために、潜伏先のアパートを出る。
二人がアパートを出たのを確認した億平テシコは、不適切発言により現在拘束中の子島ルルコへの『自己反省』の方法や、仲間を殺したブリドカットゾーラまさよしの処遇に対しての疑問をみんなに告げた。
この発言に対して、メンバーたちは億平テシコに向かって『自己反省』を要求する。
俺は倉都テツオがブリドカットゾーラまさよしを処刑しないのは、単に、今の紅軍連合の最優先課題が、仲間集めであることも起因しているのだと、持論を展開。
そんな中、不適切発言による『自己反省』のために、両手足を縄で縛られた子島ルルコが皆に向かって便意と尿意を訴える。
「と、トイレ...!トイレに行かせて...!」
億平テシコと石川ユニが、身動きができない子島ルルコをトイレに連れていく。
石川ユニが子島ルルコを励ます。
「早く『自己反省』を完遂させて、また一緒に戦いましょう‼」
子島ルルコは何も答えなかった。
潜伏先のアパートのトイレは和式便器だった。
トイレのために、子島ルルコ両足を縛っている縄が一時的にほどかれる。
縄で縛られた両手を背後に回した状態で、和式便器にしゃがんで、トイレを始める子島ルルコ。
見張りのため、トイレ中の子島ルルコの背後には、石川ユニと億平テシコが立っている。
トイレをしながら、子島ルルコが涙ながらに背後の石川ユニと億平テシコに訴える。
「こ、こんなの、屈辱よ...‼」
石川ユニが子島ルルコをなだめる。
「男どもに見られるのに比べたら全然、マシでしょう?」
その間にトイレットペーパーを手に持った億平テシコが、両手を縄で縛られている子島ルルコのトイレの介助をする。
億平テシコのトイレの介助方法に、子島ルルコは不満を訴える。
「い、痛いわね‼もうちょっと優しくできないわけ?」
「ご、ごめんなさい...」
すぐに石川ユニが、億平テシコを励ます。
「億平さん、あなたが謝る必要ないわよ。子島さんも、ここまでしてくれる億平さんにそういう言い方は失礼よ!」
「だったら今すぐ、私の縄をほどいてよ‼私はアンタたちの同志なんでしょ?」
石川ユニがすぐに、子島ルルコを冷たく突き放す。
「脱退発言と組織侮蔑発言と差別発言によって『自己反省』中の子島さんは、まだ『自己反省』をちゃんと達成できてない、つまり、あなたはまだ、組織にとって裏切り者に等しいわ‼」
「アンタたちもさっき聞いたでしょ?私が倉都テツオに自己反省したところを‼でも、結果はこのざまよ‼仮に私が『自己反省』の言葉を口にしたところで、組織を一度裏切った私の『自己反省』をみんなが認めるとは思えない‼私はこのままだと、おそらく殺される‼アンタたちに殺される‼もう、こんな生活、嫌よ‼早く、縄をほどいてパパとママのところに返してよ!私は死にたくないわ‼」
石川ユニが呆れたように子島ルルコに告げる。
「その態度のままだと、それこそ、あなたは永遠に『自己反省』ができていないと皆に判断されて、ずっと縄で両手足の自由を奪われたままよ‼それがわかったら、『自己反省』を継続しなさい‼」
終わりの見えない地獄のような現実を前に、子島ルルコはアパートに住んでいる他の住人に助けを求めるように大声で泣き叫ぶ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼誰か助けてぇぇぇぇぇッ‼殺されるぅぅぅぅぅぅぅッ‼紅軍連合に殺されるぅぅぅぅぅぅぅッ‼」
すぐに事態を察した石川ユニが両手で子島ルルコの口を塞ぐ。
「億平さん、子島の両足をすぐに、縄で縛って‼早く‼」
石川ユニの命令に、億平テシコがすぐに、縄で子島ルルコの足を縛り始める。
しかし、じたばたを繰り返す子島ルルコの両足が、億平テシコの顔面に直撃する。
顔面に強烈な両足蹴りをくらった、億平テシコがそのまま気絶してしまう。
ここぞとばかりに、大暴れする子島ルルコ。
ついに、石川ユニを振り払った、子島ルルコが自由になった両足でトイレから出る。
突如、トイレから飛び出した子島ルルコの存在に、談笑していた俺と日加リュージは、一瞬何が起きたのかわからなくなる。
すぐに、石川ユニの叫ぶ声↓に、俺と日加リュージは状況を理解する。
「子島ルルコを今すぐ捕まえてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇッ‼」
俺と日加リュージはすぐに、子島ルルコをアパートの畳の上で取り押さえる。
子島ルルコは再び、アパートに住んでいる他の住人に助けを求めるように、大声で泣き叫ぶ。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ‼誰か助けてぇぇぇぇぇッ‼殺されるぅぅぅぅぅぅぅッ‼紅軍連合に殺されるぅぅぅぅぅぅぅッ‼」
子島ルルコの背中に馬乗りになった日加リュージが俺に命令する。
「エーイチロウは今すぐガムテープで子島ルルコの口を塞いで両足を縄で縛ってくれ‼」
「わ、わかった‼」
口をガムテープで塞がれ、両足を縄で縛られた子島ルルコは、泣いていた。
そう、子島ルルコに顔面を蹴られた億平テシコが死亡してしまったのだ。
かつてブリドカットゾーラまさよしを人殺しと揶揄していた子島ルルコ。
子島ルルコは自身が揶揄していた人殺しになってしまった事実に、絶望し、泣いていた。
アパートから逃げる為とは言え、仲間である億平テシコを殺してしまった子島ルルコの『処刑』は確実だ。
子島ルルコが流す涙の理由の一つには、その事実も含まれているのかもしれない。
倉都テツオが家に帰ってくるまでの間、俺と日加リュージと石川ユニは、億平テシコを失った無念を晴らすように、顔を血と涙で汚した子島ルルコの顔面を殴り続ける。
潜伏先のアパートの中に響き渡る、来訪者を告げるインターホンの音。
俺たちは一瞬、案堂ユーコの死体の処理に行った倉都テツオとブリドカットゾーラまさよしの帰宅を確信する。
しかし、ドアの向こうから聞こえてきた声は俺たちの知っている声ではなかった。
「あの~!ケーサツなんですけど、先程、この部屋から妙な叫び声が聞こえてきたとの通報が来まして、ちょっとお話聞かせてもらってもいいですかねぇ~!」
おそらく、先程の子島ルルコの叫び声を聞いたアパートの住人がケーサツに通報したのだろう。
現在、アパートの部屋には、億平テシコの死体と、両手足を縄で縛られた子島ルルコがいる。
ケーサツに部屋に入られたら、俺たちはもうおしまいだ。
絶体絶命とは、まさにこのことである。

次回予告 反撃 その2

※この物語はフィクションです、実在する人物及び団体には一切関係ありません。
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後書き
次回もお楽しみに 
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