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新オズのリンキティンク

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第十幕その五

「日本の系列のチームはだね」
「そうなっています」
「そのこともわかったよ」
「面白い決まりですね」
「そうだね、しかしね」
 王子は試合を観つつ言いました。
「それをはじめた様な人達がね」
「今オズの国におられて」
「野球をしていることはね」
「凄いことですね」
「うん、あの三番の人なんてね」 
 相手チームのセカンドの人も観て言うのでした。
「洋食が好きでね」
「そうなんですか」
「特にカツカレーが好きで」
 このお料理がというのです。
「よく食べているそうだよ」
「そうですか」
「これがね」
「ふむ、何かとあるのう」 
 リンキティンク王は周りのお話を聞いて思いました。
「日本の野球も」
「そうですね」
 王子も頷きます。
「観ていますと」
「黒と黄色のチームにしてもな
「ただ魅力的なだけじゃないですね」
「うむ、それでじゃ」
 リンキティンク王はさらに言いました。
「もうすぐ七回じゃ」
「ラッキーセブンですね」
「ここで他の国の系列のチームならな」
「私を野球に連れてってを歌いますね」
「そうするな、しかしな」
「このチームといえば」
「風船じゃ」 
 王子にとても楽しそうに言いました。
「それを膨らませてじゃ」
「空高く上げますね」
「それをわし等もしようぞ」
「もうしないではいられないですね」
「この球場におったらな」
 それこそというのです。
「まさにじゃ」
「あれをせずしてですね」
「おる意味がないわ」
「そうですね、それじゃあ」
「七回は風船じゃ」
 満面の笑みで言ってです。 
 皆は七回になると風船を膨らませて上げました、そうして試合を最後まで楽しみました。試合は黒と黄色のチームが勝って。
 ヒーローインタヴューは十番と十一番の人でした、リンキティンク王はお立ち台の二人を見て笑顔になりました。
「まことに華があってじゃ」
「絵になってね」
「最高じゃ、しかしな」
 魔法使いに応えて言います。
「例え負けてもな」
「このチームはそうだね」
「うむ、華があって絵になる」
「そんなチーム他にないね」
「どんなスポーツでもな」
「そう思うとね」
 魔法使いは心から言いました。
「このチームはオズの国に相応しいね」
「そうしたチームじゃな」
「そう思うよ」
「そうであるな、存在自体がじゃ」
 まさにというのです。
「夢の様なな」
「そうしたチームだね」
「外の世界でもこうであるというからな」
 だからだというのです。 
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