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虎への優しい愛情

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第一章

                虎への優しい愛情
 フロリダ州オーランドで夫のデビット=ヘイリー家で仕事をしていて優しい顔立ちで逞しい長身の彼と暮らすジェニス=ヘイリーは今自宅の檻の中に夫と共にいた。童顔で薄いブロンドの髪を伸ばした太った女性だ。
 見れば三匹の虎と共にいる、一匹は雄で雌もいる。そして白い雄の虎もいる。
「ご飯あるわよ」
「たんと食べるんだぞ、今日も」
「ガウ」
「ガウガウ」
「ガウッ」
 雄のチェッファーも雌のジャンダとだった。
 白い雄のセイバーも嬉しそうにご飯を食べた、その光景を檻の外から見ているユーチューバーは怯えた顔で言った。
「いや、ちょっと」
「怖いわよね」
「はい、虎ですよ」 
 ユーチューバーはジャニスに答えた。
「襲われないですか?」
「この子達は赤ちゃんの頃から一緒だから」
「僕達が家で働きつつ一日中面倒を見ているからね」
 ジャニスだけでなくデビットも笑顔で答えた。
「子供の頃から」
「ミルクからあげたからね」
「そうですか、そうすればですね」 
 ユーチューバーは夫婦の言葉を受けて彼等に優しくじゃれついている猫達を見つつそのうえで言うのだった。
「虎も懐きますね」
「そうなのよ」
「この通りね」
「そうなんですよ」
 ここで夫婦に協力しているボランティアスタッフのキャリー=マックアーサー眼鏡と黒い髪の毛と顎髭の穏やかな顔の青年が言ってきた。
「僕もずっとご夫婦と一緒にいますが」
「虎でもですか」
「赤ちゃんの頃から世話をしているとね」
 それならというのだ。 
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