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私の 辛かった気持ちもわかってよー

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7-6

 「みく美 ひざ 擦りむいたんやろー さっき血が滲んでたヤン なんでもないんかー?」

「だいじょうぶ 山葵 ウチなー 4月に入った頃 山葵にあこがれとったんやー 同じ学年やのに すごいって それから 目標にしてきたんやでー 今 ペァ組めるなんて 最後まで 思いっ切りやるんや 先輩達の壁 ぶち抜く覚悟や」

「わかった みく美 ウチも・・・ 璃々香先輩なんて こわーない! いくでー」

 璃々香先輩のサーブから始まって、簡単に第1ゲームを取られたのだけど、次は私のサーブで、みく美のボレーも決まって取り返していた。その後も、お互いに取り返したりで4-4になった時

「みく美 これからが勝負よ ウチ等・・」もう、お腹が痛いのも、どうなっても良かったのだ

「まだ 100%じゃぁない! 次は 西田先輩を集中的に狙ってリターンするわ」

「そう ウチもそう思ってた」と、私達の思いは一緒だった。

 それからは、私とみく美が交互に左右前後に西田先輩をめがけて、飛び跳ねるように打ち込んでいった。そのゲームはストレートで奪っていた。その後も私のサーブの時、みく美と思いは同じだった。後衛の璃々香先輩に集中的に左右前後に二人でボールを散らしていった。璃々香先輩も最後は根負けしたのか、15-15から仕掛けて、3本連続で取って、6-4で勝っていた。

 私達は、抱き合って喜びたかったのだけど、当たり前のように振舞って、先輩ペァを見ていた。でも、心の中では当然、飛び跳ねていた。1年生の仲間達もそれを見てか、そんなには騒いで居なかったのだ。先輩達の眼を気にしていたみたい。西田先輩はショックだったみたいだけど、璃々香先輩は平然とした顔をして私を見ていた。だけど、その時、私はお腹が痛かったのだ。

 その後の決勝。織部部長のペァとの試合。私達が先行していたのだけど、2-2になったとこで、璃々香先輩が止めに入って

「もう 時間切れ 決着つけないでも、充分でしょ ハイハイ! 終了」と、言い出したので、私達も渋々、従っていた。でも、私は、良かったーと思っていた。そして、シャワーの時、アレが始まってしまった。

「なによー 璃々香先輩 いつも あの人はああなんだからー 一方的でぇー あのままだったら ワサミミ が勝つに決まってるじゃあない!」と、集まったお好み焼き屋さんで鈴音(すずね)が吠えていた。

「まぁ だからよー あえて 止めたの! 先輩は」と、麗香は冷静に言っていた。

「でも、みく美は今日 すごかったわね 昨日から神が乗り移ったみたい」

「こころ ウチのこと もののけみたいに言わんとってー 努力の結晶よ」

「そうよねー この短期間でー ウチも頭が下がるわー」と、私も驚いていたのだが

「山葵 この短期間じゃぁないよ さっきも言ったけど 4月から ずーっと 山葵を追いかけていたの」

「まぁ 光栄ですわ 我等のエース様」

「なに言ってんの Wエースだよ でも、まだね 今回は相手の弱点を突いただけ 西田先輩も 完全に治ってないんじゃあない? そこを突いただけよ」と、麗香は冷たく言い出していた。 

「そんなこと 言っても それも実力のうちやんかー それに、ウチ等にもハンデあったでー ウチ等 可愛いからー 憎まれる」

「山葵 帰りに 鴨川に突き落とされたいんかー」と、美湖が・・・それからは、女の子同士のたわいない話で盛り上がっていた。   
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