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海底で微睡む

作者:久遠-kuon-
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狭間-1

 白く濁った空。
 ふくらはぎくらいの高さで、辺り一面に広がっている睡蓮の花。
 その高さまでは水があるのか、少し変な感じがする。

 死ぬ間際にできた傷は全てなくなっていた。
 服は…少し変わっている。生前は黒いミニスカートのタイトワンピースを着ていたけど、その裾が膝下くらいの長さまで伸びている。

「…本当に、死んじゃったのかな」

 …ここでただ立っているだけじゃ、まだわからない。もしかしたら、まだ生きてしまっているかもしれない。

 足をそっと前に出すと、ちゃぽ、と音を立てて、水面が揺れる。まだ、体があるみたい。
 また一歩、また一歩と、歩を進める。

「……」

 ここはどこなのかな。 
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