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X ーthe another storyー

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第二十四話 未来その五

「それが出来るものだ」
「その選択は」
「まだ迷っている、だが封真も小鳥も護ることからな」
「考えられますか」
「そうする、だから待ってくれ」
「それでは」
「またな」
 こう言ってだった。
 神威は今は深い眠りに入った、そして起きると小鳥を見舞ってから朝食を摂って登校した。それからだった。
 洋館に戻るとだ、今朝は目覚めていなかった小鳥がだった。
「起きたか」
「うん、心配かけたわよね」
「いい、それよりも大丈夫か」
 小鳥を気遣って彼女に問うた。
「何もないか」
「うん、起き上がれて歩けるよ」
「ならいい、もう少しで封真も来る」
「お兄ちゃんもなのね」
「そうするからな」
「三人でお話出来るわね」
「そうだな、またな」
 神威は微笑んで応えた。
「それが出来るな」
「あの、それでだけれど」
 小鳥は既に私服に着替えている、テーブルに座っていて紅茶を飲んでいるのだ。
「実は緋炎さんと蒼氷さんにね」
「あの人達にか」
「お世話してもらったの」
「そうだったのか」
「お昼ご飯も頂いたし紅茶もね」
 今飲んでいるそれもというのだ。
「淹れてくれたの」
「それはよかったな」
「うん、本当にね」
「ならそのお茶をだな」
「三人でね」
「飲むか」
「そうしよう」
 こうした話をしてだった。
 封真が戻ると三人でお茶を飲んだ、それからだった。
 小鳥はまた学校に行くと言うと封真が微笑んで言った。
「いいことだ、それならな」
「学校にね」
「行くことだ」
「それならね」
「あと少し元気になったらな」
「その時にね」
「登校したらいい、明日は無理でもな」
 それでもというのだ。
「明後日にはな」
「登校する様にするわね」
「そうするんだ、それで家にもだな」
「戻るわ」
「そうか、待っているぞ」
「ええ、お兄ちゃんも元気そうね」
「この通りだ、心配はいらない」
 封真は微笑んで話した。
「食事も自分で作って食べている」
「お兄ちゃんが」
「そうだ、お前程上手じゃないがな」
 それでもというのだ。
「俺も作られるんだ」
「インスタントラーメンとかじゃないわよね」
「ははは、ちゃんと野菜炒めとかスープとか作っている」
「そうなの」
「お魚だって焼いているしな」
 それでというのだ。
「安心してくれ」
「ならいいわ、じゃあお家に帰ったら私がね」
「作ってくれるんだな、お料理」
「それで三人で食べよう」
「そうしような」 
 こうした話をしてそしてだった。 
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