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おぢばにおかえり

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第七十五話 天下茶屋その三

「寂れてるわね」
「桜井なんかもっと酷いですよ」
「あそこはそうなのね」
「全部シャッターです」 
 そうなっているというのです。
「何もなくなっています」
「そこまで酷いの」
「お店が全部閉まっていて」
 商店街独特の寂れ方でというのです。
「見られたものじゃないです」
「そうなのね」
「八木も酷くて高田も」
「高田は駅前にお店が一杯集まってる建物あるって聞いたわ」
 私としてはです。
「だからいいんじゃないの?」
「ですから商店街が」
「ああ、そういうことね」
「近鉄の大阪線は殆どそうみたいですね」
「商店街が寂れてるのね」
「僕の地元もそうですから」
「人が減って電車に乗らなくなって」
 車を使う様になってです。
「尚更ね」
「ショッピングモールに行きますよね」
「イオンとかね」
「僕イオン嫌いんですけれどね」
「どうしてなの?」
「何か庶民の味方みたいで」
 そう見えてというのです。
「商店街を寂れさせているので」
「だからなの」
「嫌いなんです」
「そうなのね」
「だからあまり行きたくないんですよ」
「そうした考えがあるのね」
「あそこの社長の息子も嫌いですし」
 その人についてもというのです。
「政治家の」
「ああ、あの人ね」
 そう言われて私もわかりました。 
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