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体臭はどうするか

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第二章

「匂わないのよ」
「それで素はなのね」
「私物凄いから」
 その体臭がというのだ。
「だからよ」
「いつも気を付けてるのね」
「そうなの」
 こう言うのだった。
「私はね」
「そうなのね、けれどね」
「別になのね」
「お母さんはね。じゃあこれからも」
「匂わない様にしていくわ」
 こう言ってだった。
 美悠は実際に毎日熱心に入浴して香水を付けて歯も磨いた、その様にして体臭には気を付けていたが。
 ある日だ、大学で友人に笑顔で言われた。
「美桜ちゃんいい匂いするわ」
「そう?」 
 その言葉に驚いて応えた。
「私って7」
「凄くね」
「いや、私体臭きついけれど」
 自分で言うのだった、このことを。
「そうなの」
「香水の香りにボディーソープやシャンプーのね」
「香りがするの」
「するわ、全然ね」
「匂わないのね」
「ええ、お口からもね」 
 こちらもというのだ。
「別にね」
「そうなのね、いや自分でそう思って」
 ここで美桜は気付いて言った。
「気を付けて努力したら」
「よくなるってことね」
「体臭も。駄目だと思ってやったら」
 それを続けたらというのだ。
「きつい体臭もなくなる。それじゃあこれからも」
「やってくの?」
「そうするわ」 
 こう言ってだった。
 美桜は友人に言われたことに笑顔になってだ、それからもだった。
 体臭のことは気を付けて努力していった、すると誰からも体臭そして口臭のことを言われなかった。結婚して子供が出来ても夫や子供からはいい匂いがすると言われ。
 母にだ、実家でそのことを話すと。
「お母さんは元々ね」
「匂わなかったのね」
「ええ、けれどそれでも努力していい香りがするって言われるなら」
「いいわね」
「ええ、それでね」
「そうね、じゃあこれからも努力していくわ」
 母に笑顔で言った、すると誰からも口臭がしないと言われた。だがその都度彼女はいつも実はと笑って言うのだった。


体臭はどうするか   完


                  2023・6・19 
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