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神々の塔

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第二十話 蛇の神々その十四

「最初からな」
「そういうこっちゃ、ちなみ今話したアホは絶対にな」
「そうした場所行かんな」
「観光でもな」
 それでもというのだ。
「そんなもんはな」
「考えもせんな」
「ああ、それで僕はな」
「無神論者はこんなアホになるとか」
「思ってな」
 それでというのだ。
「神様仏様について考えてな」
「信じる様になったんやな」
「神はおらんと言うのは簡単や」
 それはというのだ。
「科学を適当に出してや」
「理屈こねたら言えるな」
「しかし科学は万能か」
 これはというのだ。
「果たしてな」
「そう言われるとな」
 中里も答えた。
「やっぱりな」
「そうでもないやろ」
「というか今の科学はな」
「あくまで今の科学でな」
「どんどん進歩し発展していくわ」
「そや、科学は優れていても」
「今の時点でな」
 それに過ぎずというのだ、中里は統治も行って来て科学が進歩していくものであることをその目で見たからこそ言うのだった。
「そうであるだけで」
「どんどん進歩してな」
「新たなこともわかってくな」
「今の時点の科学で全部を語るとか」
「何の意味もないな」
「無駄や、間違えるもとや」
 中里は言い切った。
「ほんまな」
「そや、万能やない」
 芥川も言った。
「断じてな」
「それで語るとかな」
 神仏をというのだ。
「こんな意味のないことはないな」
「ほんまやな」
「そやからな」
 こう中里に言った。
「僕は無神論こそ否定して」
「自分は神様仏様を信じて」
「考えてるんや」
「そういうことやな」
「ああ、それでこれからもな」
「そうしてくな」
「この世界でもやってくわ」
 こうした話もしてだった。
 一行は先に進んでいった、塔の中をさらに進んでいくのだった。


第二十話   完


                2023・4・1 
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