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おぢばにおかえり

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第七十四話 おぢばのカレーその十一

「それはね」
「それは何よりです」
「私でよかったら」
「じゃあお願いします」
「それでも引っ掛かるわね」
 私としてはです。
「新一君私にいつもそうよね」
「そうよねっていいますと」
「だから妙に馴れ馴れしいけれど」
 それでもです。
「変によそよそしいのよね」
「そうですか?」
「図々しいけれど遠慮しがちで」 
 相反するものが一緒にある感じです。
「変なのよね」
「まあそれはです」
「それは?」
「僕も色々ありまして」
「それでなの」
「先輩のことも考えて」
 そうしてというのです。
「一緒にいたくて」
「遠慮なんていらないのに」
 私としてはです。
「後輩なんだから」
「だからですか」
「学校も大教会もね」
 どちらもですから二重に後輩です、そう考えると縁が深いです。
「それに親戚の人も実家の教会の近所におられるし」
「それであちらでもお会いしましたし」
「何か凄く縁もあるしね」
「それで、ですね」
「遠慮はいらないわ」
「それは何よりです」
「それでだけれどね」  
 私は自分から新一君に言いました。
「新一君の大叔母さんだけれど」
「お会いしたいですか?」
「是非ね。お二人おられるのよね」
「二人共僕にとっては掛け替えのない人達です」
 好きな人は満面の笑顔でお話します、それで今もでした。 
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