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結婚式に出来た秘密

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第一章

                結婚式に出来た秘密
 自分と妻になる玲子旧姓尾田という彼女との結婚式を迎えてだ、関口知久は満面に笑みを浮かべて言った。濃い眉に笑った様な目と口元で鼻は普通位の高さで耳が大きい。面長の顔で黒髪はショートであり背は一七四程で痩せている。
「いやあ、遂にな」
「この日が来たな」
「結婚式の日がな」
「そうなったわね」
「嬉しいよ」
 結婚式に来てくれた会社の同僚達に笑顔で言った、見ればもう式に着る為の白いタキシードを着ている。
「本当にな」
「そうだよな」
「やっぱりそうだよな」
「結婚式が嬉しくない筈ないわよね」
「ああ、それでこれからな」
 知久はこうも言った。
「ちょっと奥さんのところに行ってな」
「ああ、玲子さんな」
「あの人ももう着替えてるよな」
「ウェディングドレスに」
「どんな風かってな」
 玲子のそれもというのだ。
「見たいしな」
「それでか」
「今からあの人のところに行くんだな」
「そうするのね」
「ああ、そうしてくるよ」
 笑顔で言ってだった。
 知久は自分の新妻のところに行った、会社の同僚達はその彼をこれ以上はないまでに温かい目で見送った。
「幸せになれよ」
「これからな」
「二人でね」 
 こう言ってからだった、彼等は式場の自分達の席に向かってそこで式がはじまるのを待った。そして新郎新婦が入場すると。
 知久と玲子が来た、玲子はやや面長の顔で顎は先が尖っていてはっきりとした大きな目で細く長い眉に高めの鼻と赤く薄い大きな唇を持っている。黒髪はロングで光沢があり一五八程の均整の取れたスタイルをしている。
 式に参列している誰もが二人を拍手で迎えた、だが。
 知久の同僚達それに玲子の会社の同僚達もだ、誰もがその二人を見てすぐに眉を顰めさせて首を傾げさせた。
「あれっ、疲れてるか?」
「それも二人共」
「汗かいた後っていうか」
「激しい運動長くした感じ?」
「どうにも」
「二人共何があったのかしら」
 彼等はいぶかしんで話をした。
「ひょっとして」
「これからはじまるのに」
「それまでに何があったんだ?」
「無茶苦茶汗かいた後っぽいけれど」
「一体」
 誰もが二人に違和感を感じた、だが式はつつがなく終わり二人は誰からも祝福されそのうえで新婚生活に入ったが。
 三ヶ月後知久の同僚達は彼の言葉を聞いて言った。 
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