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ドリトル先生と山椒魚

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第十一幕その十

「お暇させてもらうよ」
「いえ、運転は私がしますので」
 笑顔で、です。執事さんが言ってきました。
「王子もです」
「楽しんでいいんだ」
「はい」
 こう王子に答えます。
「そうされて下さい」
「悪いね」
「私も帰りましたら楽しみます」
 こうも言うのでした。
「そうさせてもらいます」
「飲むんだね」
「お仕事の後で」
 王子ににこりと笑ってお話しました。
「そうさせてもらいますので」
「今はなんだ」
「王子が飲まれて下さい」
「泡盛もだね」
「沖縄のお酒もお嫌いではないですね」
「うん、前に飲んだけれどね」 
 それでもとです、王子も答えます。
「美味しいと思ったよ」
「それではです」
「今はなんだ」
「お楽しみ下さい」
「じゃあお言葉に甘えてね」
「それでは」
「是非ね、そういえばだけれど」 
 王子はここであらためて言いました。
「沖縄にはオオサンショウウオはいないね」
「そう、あれは西日本にいるけれど」
「それでもだね」
「沖縄にはいないよ」
「そうだったね」
「沖縄は沖縄でね」 
 それでというのです。
「独自の生態系になっているんだ」
「日本の中でだね」
「北海道は本州の生きものの亜種が多くてね」
「狐や狸や鹿とかね」
「それで沖縄はだよ」
 この地域はというのです。
「北海道ともまた違ってね」
「独自だね」
「アマミノクロウサギやヤンバルクイナもそうでね」
「ハブもだね」
「オオコウモリやウミヘビもね」
 こうした生きものもというのです。
「独自だよ」
「イルオモテヤマネコもかな」
「そうだよ、ジュゴンだっているし」
「また別なんだね」
「日本にあってもね」
 そうであってもというのです。
「その生態系はね」
「また別だね」
「そうなっているんだ」
「だからオオサンショウウオはだね」
「いないよ」
 この生きものはというのです。
「そうなっているよ」
「そうだよね」
「うん、だから僕は沖縄に行った時はね」
「沖縄の生きもの達をだね」
「学んでいたんだ」
 そうしていたというのです。
「こうした生きもの達がいるとね」
「そうしたんだね」
「ヒヤンやハイ達についてもね」
 動物園に連れて来た彼等もというのです。 
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