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ドリトル先生と山椒魚

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第十一幕その八

「何度も何度も論破されても反省しないで」
「そこから学ぼうとしないとだね」
「同じことばかり言う」 
 そうしたというのです。
「酷い学者さんもいるよ」
「それは女の人かな」
「四角い眼鏡かけて赤いマッシュルームみたいな髪型で」
「ああ、あの人だね」
 先生もその人が誰かわかりました。
「あの人はどう見てもね」
「論文書いてないよね」
「そしてまともな学問もね」
「していないよね」
「あの人が本当に学者さんか」
 先生は首を傾げさせつつです、王子に言いました。
「僕は甚だ疑問だよ」
「そうだよね、言ってることも全く論理的でなくてね」
「学問的じゃないからね」
「あの人学者さんかな」
「凄く疑問だね」
「本当にね」
 こうお話するのでした、ですが。
 先生はちゃんと次の論文の用意もしました、そうしてです。
 晩ご飯の時間になるとご飯を食べます、この日のメニューは沖縄料理でゴーヤチャンプルとラフテーに足てびちといったものです。
 その沖縄料理を見てです、先生は笑顔で言いました。
「今日も美味しそうだね」
「そうだね、トミーってどんどんお料理のレパートリーが増えていってるね」 
 ご馳走になる王子も笑顔です、執事さんも着席しています。
「日本に来てから」
「そうだよね」
「イギリスのお料理だけでなくて」
「和食もそうで」
「中華料理もそうで」
「沖縄料理もだしね」
「いや、日本人って色々なもの食べるから」
 だからだとです、トミーは皆に答えました。
「だからなんだ」
「その日本人の中にいたらだね」
「僕も自然とだよ、皆のお手伝いも受けてね」
 動物のというのです。
「色々作っているよ」
「そうしてるね」
「実際にね」
「今日は沖縄料理だったし」
「明日は明日でね」
「また作るしね」
「明日はハヤシライスにしようかな」
 トミーは考えて言いました。
「そうしようかな」
「そちらもいいね」
「ハヤシライスも美味しいよね」
「そうだよね」
「あちらもね」
「そうだね、だから僕も好きだよ」
 先生も言ってきました。
「素敵な日本のお料理の一つだよ」
「カレーが強過ぎるけれど」 
 ポリネシアはこちらのお料理のお話からしました。
「ハヤシライスもいいわよ」
「そう、素敵な食べものだよね」
「ハヤシライスだってね」 
 オシツオサレツも二つの頭で言います。
「お肉沢山入っていて」
「玉葱もたっぷりでね」
「あのソースがまたいいのよ」
 こう言ったのはガブガブです。
「ハヤシライスはね」
「ビーフシチューに似てるけれどまた違うんだよね」 
 トートーもそのソースについて言います。
「この場合はルート言うかも知れないけれどね」
「ご飯とまた合うんだよ」
 しみじみとです、老馬は言いました。
「あれがね」
「だから洋食屋さんでも大抵あるね」
「そうよね」
 こうお話したのはチープサイドの家族です。 
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