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ドリトル先生と山椒魚

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第十一幕その五

「その病気の知識があるとね」
「怖くないね」
「どんな病気も」
「そうだね」
「脚気みたいな病気もだよ」
 例えとしてです、先生はこの病気を出しました。
「ちゃんとした知識があればね」
「問題ないね」
「ちゃんとビタミンを摂ればね」
「脚気にはならないわ」
「そもそもね」
「パンを食べてもいいし」
 その様にしてもというのです。
「麦飯や玄米もいいし」
「小麦がいいんだよね」
「先生が今食べているスパゲティにしても」
「それもいいし」
「あとはトリギモもいいんだったね」
「そうしたものを食べると脚気にならないし」
「なっても治るよ」
 そうなるというのです。
「昔は脚気はとても恐れられていたけれど」
「日本ではね」
「昔からあったね」
「源氏物語でも出ていたし」
「江戸時代なんか特にだったね」
「江戸や大坂で問題になっていたわね」
「白いご飯ばかり食べるとよくないんだ」 
 脚気になるというのです。
「だから栄養バランスを考えてだよ」
「ビタミンを摂る」
「そうすべきよね」
「脚気に大事なことは」
「何といっても」
「そうだよ、脚気もそうしたらいいし」
 この病気もというのです。
「他のことだってね、生きものと一緒に暮らすにもね」
「その生きもののことを知る」
「そうすれば問題ないわよね」
「そうすれば」
「それでね」
「そうだよ、だからね」 
 それでというのです。
「僕はいつも学んでね」
「そうして知識を手に入れて」
「その知識を役立てている」
「そうしているからだね」
「先生も焦らないね」
「そのこともあるだろうね、本当に焦ったら」
 その時はというのです。
「僕はよくないと思ってるし元々の性分で」
「焦らなくて」
「そしてだね」
「学問で得た知識があるから」
「尚更だね」
「そうだね、やっぱり学問は大事だね」 
 先生は食べつつ言いました。
「本当に」
「全くだね」
「じゃあこれからも学んでいくね」
「そうするわね」
「あらゆる学問を」
「そうしていくよ」
 先生は笑顔で答えました、そうしてです。
 ナポリタンを食べ続けます、そのうえでこんなことも言いました。
「この味付けがいいんだよね」
「ナポリタン美味しいよね」
「病みつきになる味だよね」
「具も多いし」
「素敵なスパゲティだね」
「そうだね、ただナポリという名前でも」
 それでもというのです。 
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