| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

ドリトル先生と山椒魚

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第十一幕その二

「泳いでご飯を沢山食べてね」
「寝てよね」
「夫婦で仲良くね」
 そうしてというのです。
「過ごしてくれたらね」
「いいのね」
「そうだよ、それで子供をね」
「作ることね」
「そうしてね」 
 こう言うのでした。
「産卵もしてね」
「何か皆それを言うのよね」
「そうなんだよね」
 ご主人のオオサンショウウオも言ってきました。
「周りがお話しているの聞くよ」
「そうなのよね」
 奥さんも頷いて言いました。
「私達が仲がいいことをいいと言って」
「そうしてだよね」
「早く産卵して欲しい」
「そうして欲しいって」
「私達もそのつもりだけれど」
「何か凄い皆言うよね」
「それはね」
 何故かとです、先生は答えました。
「君達は数が少なくてね」
「天然記念物だからかな」
「それでかしら」
「だからだよ」
 その通りだというのです。
「だからこそ数が増えて欲しいし研究の為にもね」
「沢山必要なの」
「僕達の子供が」
「そうなんだ、君達についてはまだわかっていないことも多いし」
 生きものとしてというのです。
「だからだよ」
「それでなんだ」
「産卵を期待されているんだね」
「そうだよ、ただその季節になれば出来るから」
 先生は笑ってお話しました。
「僕が君達を診断したところね」
「出来るんだ」
「ちゃんと子供がなのね」
「だからね」
 それでというのです。
「安心してね」
「その時を待つ」
「そうすればいいのね」
「そうだよ、神様が言った通りにね」
 先生は二匹ににこりと笑ってこうも言いました。
「産めよ増やせよだよ」
「そうしてだね」
「子供を増やしていけばいいのね」
「そうだよ、ここでゆっくりと夫婦で仲良く暮らしながら」
 そうしつつというのです。
「君達はその時が来ればだよ」
「子供をもうける」
「産卵をすればいいのね」
「そうだよ、仲良くね」
 こう言うのでした、そしてです。
 そのお話をしてです、先生はまた日笠さんとお話をしました。オオサンショウウオの夫婦とお話したことをそのままです。
 日笠さんにお話すると日笠さんは先生に言いました。
「そうですか、産卵の時期になればですね」
「彼等は無事にです」
 先生は日笠さんに微笑んでお話しました、今回も動物園の事務所の中でお話しています。そのうえでのことです。
「産卵してくれます」
「それまで待てばいいのですね」
「そうです、焦ることはありません」
 こうも言うのでした。
「特に」
「実はです」 
 日笠さんは先生にお話しました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧