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新オズのカボチャ頭のジャック

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第十一幕その四

「別にね」
「そうは考えていないんだ」
「これといってね」
「そうなんだ」
「だって私はその為にこの国にいるから」
 オズの国にというのです。
「それでよ」
「そうしたことを大変とはだね」
「思ったことはないわ」
「一度もだね」
「楽しいと思ったことはあっても」
 それでもというのです。
「そう思ったことはね」
「ないんだね」
「そうしてお仕事をしているのよ」
 ジャックに笑顔でお話をします、そしてです。
 ギリキンの紫の西瓜を食べてです、こうも言いました。
「この西瓜美味しいから食べられる人はね」
「はい、どんどんですね」
「遠慮なくですね」
「食べていいですね」
「そうですね」
「この西瓜も」
「そうよ」
 まさにというのです。
「そうしていきましょう」
「わかりました」
「じゃあどんどんいただきます」
「この西瓜も」
「確かに美味しいです」
「甘くてみずみずしくて」
「だから沢山食べてね」
 西瓜のお話もしてです。
 皆は蛍も夜空の星達も見てです。
 寝るまで楽しみました、そして次の日も日の出と共に起きて朝ご飯を食べてお仕事に出ました。するとです。
 水田を見てです、かかしは言いました。
「いやあ、本当に進んだね」
「そうだね」
 樵はかかしの言葉に頷きました。
「僕達が来た頃と比べたら」
「見違える位にだよ」
「進んだね」
「本当にあと少しだね」
「あと少しで完成して」
「盆踊りと花火だね」
「大勢の人が力を合わせて真面目に働いてね」 
 オズマは二人にこの時も笑顔でお話しました。
「農具ヤトラクターや牛を使ったらね」
「どれだけ広い場所でも」
「開拓、開墾が進んむ」
「それもあっという間に」
「そういうことだね」
「そうよ」
 まさにというのです。
「一見とてもやることが多くてね」
「とても大変だ」
「途方もないことだと思っても」
「大勢の人が力を合わせて」
「真面目に働いてね」
「道具も使ったら」
「それでだね」
 二人も言います。
「どんな大変なことも終わる」
「そうなるね」
「大変なお仕事でも」
「必ず終わるね」
「それも早くね。こんな場所の開拓や開墾は少しの人だと無理よ」
 それこそというのです。
「けれどね」
「皆でやれば」
「そうしたらね」
「すぐよ、それも諦めないでこつこつとね」
 こうも言うオズマでした。 
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